研究課題/領域番号 |
22K03268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
水澤 靖 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60453817)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 代数的整数論 / 岩澤理論 / ガロア理論 / 擬馴分岐 / 類体論 |
研究開始時の研究の概要 |
代数体の分岐条件付きガロア群の構造は、高次の整数の様々な性質を反映する。この研究課題では岩澤理論と数論的トポロジーに基づいて、高次の相互法則にまつわる諸性質を調べるために、擬馴分岐副pガロア群の構造を研究する。その研究を通して、岩澤理論の未解決問題への応用を試みるとともに、様々な視点と手法を取り入れながら、その問題の新しい拡張を考察する。
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研究実績の概要 |
当研究課題の目的は、代数体の擬馴分岐副pガロア群の構造と種々の数論的不変量との関係性を精密に記述し、岩澤理論の未解決問題および相互法則の研究に応用することである。特にこの初年度の目標は、その関係性の明示的な記述と応用のための準備であった。そのために必要な群論的手法の調査と整理、および具体例の計算の準備を行い、研究計画の一部として以下を達成している。まず、小さな擬馴分岐副pガロア群の存在性について新しい知見を得た。有限p群の交換子群に関する定理を、古典的なものから発展的なものまで応用し、擬馴分岐副pガロア群の交換子群が小さな有限p群となる十分条件を与えた。この研究成果は、国内の研究セミナーにおいて発表した。次に、擬馴分岐副pガロア群の特別な場合である2上円分的分岐副2ガロア群の分岐条件を拡張し、岩澤加群の具体的計算への応用の準備を進めた。この拡張した分岐条件付き副2ガロア群の構造定理が得られれば、具体的計算の応用範囲も大きく拡張されることになる。さらに、岩澤理論の未解決問題(グリーンバーグ予想など)への擬馴分岐副pガロア群の応用について、数論トポロジーの視点から再考察した。特に、グリーンバーグ予想が肯定的となる十分条件を与えている古典的な定理に対して、その別証明を整理した。その考察と整理の過程で、枝分かれしていた幾つかのグリーンバーグ予想研究の方向性を統一する見方が得られた。この研究内容は、国外の国際研究集会にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究以外のエフォート配分が増加し、研究機関変更の予定も生じたため、研究計画の順序変更を行なった。その一方で、対面での国際研究集会の機会も得られたため、大幅な遅れは回避できたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の複数の目標に対して、浅くはあるものの並行して広く準備を進めることはできたため、計画どおりに研究を進める。
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