研究課題/領域番号 |
22K03277
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
三枝崎 剛 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60584068)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 符号 / マトロイド / デザイン / 平方剰余符号 / ヤコビ多項式 / グラフ / 重さ多項式 / タット多項式 |
研究開始時の研究の概要 |
符号・格子・頂点作用素代数・マトロイド・グラフの多項式不変量を構成し,それぞれのデザイン理論や群論的な性質を調べ,分類へ貢献することが研究の概要である.
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研究実績の概要 |
符号と参照ベクトルを用いてヤコビ多項式が定義される.複数の参照ベクトルを用いた多重ヤコビ多項式を定義し,キャメロン先生による一般化デザイン理論との関係を調べた. アスマス‐マトソンの定理は,符号のパラメーターから組合せ論デザインの存在を保証する,代数的符号理論の最も重要な定理である.近I型符号に対してアスマス‐マトソンの定理をより強い結果にできることを示した.それを用いて自己直交 2-(16,6,8) デザインの同型を除いた一意性も証明している. 「符号から得られる組合せ t-デザインの t 値は 5 以下」と予想され,代数的符号理論の重要未解決問題である.k-weight 符号 (k = 5,6) という条件下でこの予想を証明した. 体上の線形符号と線形マトロイドは同値な概念ですが、フロベニウス環上の線形符号と対応する概念は、近年半マトロイドとして定義された.半マトロイドの調和タット多項式を導入して,フロベニウス環上の符号のm-重重さ多項式との関係を与えた. 第一種リードミュラー符号と拡大ハミング符号の4次のヤコビ多項式と調和重さ多項式を決定し,その系としてこれらの符号から 4-デザインが得られないことを示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
半マトロイドに関して、調和タット多項式を定義することに成功した。今後半マトロイドに対して、得られている結果を拡張すると、新たな分野を開拓できる可能性がある。 また、計画にない平方剰余符号とそのデザインの性質を明らかにすることができている。さらに派生して、リードミュラー符号やハミング符号に関しても、新たなデザインの性質を得た。この問題は大きく発展する可能性を秘めており、来年度以降も大きな進展を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
半マトロイドに関する調和タット多項式、平方剰余符号やその他対称性の高い符号に関する、ヤコビ多項式や調和重さ多項式を調べ、デザイン理論との関係を見つける計画である。その後、格子類似や頂点作用素代数類似への研究と進みたい。
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