研究課題/領域番号 |
22K03279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
古畑 仁 北海道大学, 理学研究院, 教授 (80282036)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 統計多様体 / 2重調和写像 / 部分多様体 / 中心アファイン曲面 / 統計はめ込み / 中心アファインはめ込み |
研究開始時の研究の概要 |
等質性を有する統計多様体およびその部分多様体論の幾何学的基礎を構築するために, (A) 等質空間上のよい統計構造の構成およびその特徴づけ (B) 双全臍的および双極小統計はめ込みの特徴づけ (C) 余等質性1 をもつ新しい中心アファインはめ込みの構成 を行う. 情報幾何学を展開する空間として誕生した統計多様体を,応用を越えた大きな研究対象として発展させることをめざす.
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研究実績の概要 |
前年度研究した双極小統計はめ込みが解になるような,統計多様体間の写像に対する自然な変分問題を考察した.この変分問題の解として統計2重調和写像という概念を定式化し,その具体例をいくつか構成した. リーマン多様体間の写像についての変分問題では,エネルギー汎関数から得られる調和写像という概念が重要である.さらに,調和写像を含む概念として拡張された2重調和写像の研究が進められている.調和写像の統計多様体版は定式化が不自然にならざるを得ないので,2重調和写像の統計多様体版として我々の汎関数を定式化し,その第1変分公式を得た.オイラー・ラグランジュ方程式は4階微分方程式系となり,解析学的な扱いは今後の研究が必要である.まず,すでに研究対象となっていた興味深い写像が統計2重調和写像として理解できることを示した.たとえば,非固有アファイン超球面は,始域および終域の統計多様体を適切に設定すると,その間の非自明な統計2重調和写像になることがわかる.ここで非自明とは,調和写像でない2重調和写像に対応する性質のことを指す.また,非固有アファイン超球面は,アファイン微分幾何学等で重要な概念で豊富な具体例を持つ.なお,これらの研究は,上野龍氏(北海道大学 大学院理学院)と協力して行った. 余等質性1をもつ中心アファイン曲面に関する藤岡敦氏(関西大学)との共同研究の成果を発表した. また,12月9日から10日まで,北海道大学において,「ミニワークショップ統計多様体の幾何学とその周辺 (15)」を開催した.多くの研究者および学生が参加し,本研究のための情報収集のみではなく,関係分野の交流の場として機能した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
情報幾何学から自立した統計多様体論の確立を目指すという観点からは,当該年度の研究による変分法的な視点の導入は重要なものといってよい.しかしながら,当初の目的であるところの,等質性を有する統計多様体を舞台とする研究という観点からは,順調に進捗しているとは言い難い.
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今後の研究の推進方策 |
リーマン幾何学の対応物を考えると,前年度変分問題の観点から定式化した統計2重調和写像はかなり広いクラスであると予想される.一般的な性質の研究も必要であるが,重要と思われる特定のモデル空間を始域にもつ,あるいは終域にもつ特別な統計2重調和写像のクラスを再度詳細に調べる. 関連する概説の執筆依頼に応えつつ,最近の当該分野の研究状況を再点検する. ある種の等質性を有する中心アファイン曲面についての研究も並行して行う.
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