研究課題/領域番号 |
22K03293
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
守屋 克洋 兵庫県立大学, 理学研究科, 教授 (50322011)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 曲面 / 調和写像 / 共形写像 / 時間的極小曲面 / パラ四元数 / 変換 / ツイスター空間 / パラメトライゼーション / minimal surface / symmetric space / isometric deformation / integrable system / conformal map / harmonic map / gauge-theoretic equation / clifford algebra / 多重調和写像 / 対称空間 / 可積分系 |
研究開始時の研究の概要 |
単独研究で, ケーラー多様体からコンパクト対称空間への多重調和写像と可積分系との関連として, 等長多重調和写像の変換と, tt*束を用いた構成ならびにケーラー多様体に入る構造を調べる. 後者は, ケーラー多様体から正定値二次形式の対称空間への多重調和写像の時にケーラー多様体に入るquasi-Frobenius構造の類似である.
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研究実績の概要 |
2023年度は本研究課題に本格的に取り組むための準備として、過去の研究を本研究課題の元となっている洞察に従って整備しなおし、研究計画をより精密にした。研究対象は指数2の四次元擬ユークリッド空間内の時間的極小曲面である。時間的曲面とは接ベクトル空間に自然に入る内積が不定値であるような曲面である。極小曲面は平均曲率が一定な曲面であり、調和写像の特別な場合である。指数2の四次元擬ユークリッド空間をパラ四元数と同一視すると、その可逆な元全体の集合は乗法に関してリー群になる。リー群は対称空間の特別な場合である。研究成果として、時間的極小曲面のパラメトライゼーションのほとんどを、8つの1変数関数で積分することなく代数的に構成した。これにより時間的極小曲面の一つの分類を得たことになる。方法は、研究代表者の過去の研究である、4次元ユークリッド空間内の極小曲面と複素正則零曲線の対応の研究の方法と類似の方法である。そこでは4次元ユークリッド空間のツイスター空間への正則リフトを持つ曲面と、極小曲面が互いにダルブー変換の関係にあることを用いている。ツイスター空間とは4次元ユークリッド空間の複素構造全体のなす複素多様体であり、ダルブー変換は4次元共形球面内の曲面が与えられた時に、それを用いて新たな曲面を構成する方法であり、微分方程式の解の変換である。これは平坦接続の平行切断が与えられたときに、新たな平行切断を作ると解釈できる。ここでの議論を、リー群とその乗法が用いられることを強調して時間的極小曲面について整理し直した。数学の場合は一般に具体例を作るのが難しい対象がよくあるが、本研究により、局所的には時間的極小曲面が簡単に作れることが判明した。また、元々の研究課題についてどのように研究を進めれば良いか明確になった。研究結果をプレプリントにまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究機関初年度に新型コロナウイルス関連の対応による影響が後を引き、学内業務が超過してほぼ研究できない状況になり、研究が遅れた。2023年度も引き続き学内業務が超過し、初年度の遅れを挽回するには至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究を進めて研究対象をリー郡への多重調和写像にし、2023年度と同様な研究を行う。調和写像についての知見を得るために、共同研究者を追加する。
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