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曲面の写像類群による高次元シンプレクティック多様体の組み合わせ的研究手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22K03320
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分11020:幾何学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

早野 健太  慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (20722606)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードレフシェッツ束 / 写像類群 / ブレイドモノドロミー / レフシェッツペンシル / シンプレクティック多様体 / 曲面の写像類群
研究開始時の研究の概要

本研究ではMoishezon-Teicherの理論を援用することにより、「両立性条件」と呼ばれる条件を満たす曲面の写像類群の関係式の組の具体例を与え、その組み合わせ的性質や対応するシンプレクティック多様体との関係を明らかにする。このことにより、高次元シンプレクティック多様体に関する既存の事実の別証明や新たな結果を得るとともに、高次元シンプレクティック多様体の研究を組み合わせ的手法により推し進めるための基礎を確立する。

研究実績の概要

本研究の目的は複素射影平面内のカスプつき曲面のブレイドモノドロミーと,4次元多様体上のレフシェッツペンシルのモノドロミーから定まる,6次元シンプ
レクティック多様体を調べるための基礎を確立することである.本年度は昨年度に引き続き,これらのモノドロミーの情報と,対応する多様体の位相不変量との関係を調べる試みを行った.
技術的な理由で,複素射影平面内のカスプつき曲面とレフシェッツペンシルを考えるより,ヒルツェブルフ曲面内のカスプつき曲面とレフシェッツ束を考える方が容易なので,本年度はまずそれらのモノドロミーから6次元シンプレクティック多様体を構成することを試みた.なお4次元の場合と同様,前者をブローアップすると後者を得ることができることに注意する.
昨年度に得られた成果により,ブレイドモノドロミーを,レフシェッツ束のファイバーを保つ微分同相写像のイソトピー類に持ち上げることができたが,本年度はその結果を用いて6次元多様体およびそこからヒルツェブルフ曲面への写像で,臨界値集合が与えられたブレイドモノドロミーを持つカスプつき曲面となり,ヒルツェブルフ曲面のファイバーの逆像が,与えられたモノドロミーを持つレフシェッツ束となるものを与えることができた.さらに得られた写像にGompfの手法を適用することにより,6次元多様体の概複素構造およびシンプレクティック構造で,ある意味で与えた写像に適合するものを得ることができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の予定では昨年度中に行う予定であった,モノドロミーの情報と6次元多様体の位相不変量との関係の決定は未だできていないが,計画にあった6次元多様体の構成は完遂することができた.また今後得られた6次元多様体上の擬正則写像に対し,Thom多項式の理論を適用することにより,モノドロミーの情報と6次元多様体の位相不変量との関係を調べる予定であるが,そのために必要な補題はある程度示すことができている.以上のように,予定通りには進んでいないものの進展は確かにあり,また今後の見通しもある程度はたてられているため,「やや遅れている」とした.

今後の研究の推進方策

本年度においてモノドロミーの情報から6次元多様体,その上の概複素構造とシンプレクティック構造,およびモノドロミーの情報を反映した擬正則写像を構成することができたので,来年度はまず当初の予定通り,この写像にThom多項式の理論を援用することで,モノドロミーの情報と6次元多様体の位相不変量との関係を明らかにする.また本年度はヒルツェブルフ曲面上のカスプつき曲面とレフシェッツ束を扱ったが,これらから得られる6次元多様体を適切にブローダウンすることにより,本来の目的であった複素射影平面上のカスプつき曲面とレフシェッツペンシルも扱えるよう,得られた構成をさらに詳しく調べる予定である.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] An explicit example of a monodromy factorization pair for a symplectic 6-manifold2022

    • 著者名/発表者名
      Kenta Hayano
    • 学会等名
      The 15th Mathematical Society of Japan-Seasonal Institute Deepening and Evolution of Applied Singularity Theory
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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