研究課題/領域番号 |
22K03383
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
竹縄 知之 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (70361805)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 力学系 / 可積分系 / パンルヴェ方程式 / 代数幾何 / 逆問題 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,4次元以上のパンルヴェ系やクラスター代数から定まる可積分力学系の各種性質を,相空間の幾何構造への作用を通じて明らかにすることである.本研究で扱う有理多様体の族は組みわせ論的な情報で記述できるものであり,本研究を通じて,力学系や線形方程式系という解析学的な対象の性質を幾何学を通じて組み合わせ論的に理解できるようになることが期待される.
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研究実績の概要 |
本年度はまず、上海大学および東京海洋大学のLi Xing氏と共同で,Quispel-Robert-Thompson写像と呼ばれる,有理楕円曲面上の力学系について,初期値問題を明示的に解くという問題に取り組んだ.この際にキーとなったのが,梶原-野海-山田が離散パンルヴェ方程式の統一的な記述のために導入した,楕円シグマ関数による楕円曲線を利用することにより,初期値の属する楕円曲線を変換することなく,直接パラメーター表示することが可能であり,初期値問題に対して簡潔な解が得られることを示した.この結果を論文にまとめ,Journal of Physics A: Mathematical and Theoretical誌に投稿し,掲載された.また,上記の解の構成法を Wolfram Mathematica のプログラムとして実装したものを,論文の付録および Wolfram社のNotebook Arxiv にて公開した. 次に,非線形常微分方程式の力学系としての複雑さを調べるために,逆問題への機械学習の手法の応用について研究した.特にポントリャーギンの随伴方程式について調査し,計算機上に実装した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Quispel-Robert-Thompson写像の初期値問題の解法を提案する論文が出版された.
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今後の研究の推進方策 |
可積分および非可積分力学系に対し,その幾何学的性質を調べることにより,力学系としての性質を明らかにする.また,称性の群構造やモノドロミーを通じた線形方程式との関係を明らかにする.
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