研究課題/領域番号 |
22K03394
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
加藤 圭一 東京理科大学, 理学部第一部数学科, 教授 (50224499)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | シュレーディンガー方程式 / 波束変換 / シュレーディンガー方程式の解の数値計算 / シュレーディンガー方程式の解の特異性 / 解の特異性 / 非線形シュレーディンガー方程式 / Wiener-Amalgam空間 / Modulation空間 / シュレーディンガー方程式の解の構成 / シュレーディンガー方程式の数値計算 / ハミルトン方程式 / シュレーディンガー方程式の解の構成法 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者等は,2011年からの研究により,ハミルトン方程式の解を用いた波束変換によるシュレーディンガー方程式の解の表現を得ている.申請者等が得た解の表現は,初期条件を波束変換した関数とハミルトン方程式の解を組み合わせた主要項および短い時間では小さくなる低階項からなる.本研究では,この解の表現の主要項のみを用いて解を構成し,得られた解の構成法を用いて数値計算を試みる.この数値計算法は時間に依存するポテンシャルの場合に計算効率がよくなると期待される.
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研究実績の概要 |
令和5年度は,波束変換によるシュレーディンガー方程式の解の表現を用いた解の評価,数値計算および非線形シュレーディンガー方程式の解の特異性について調べた. 波束変換による解の表現を用いた数値計算に関しては,前年度に引き続き東京理科大学創域理工学部数学科教授の牛島健夫氏とともに,MatLabによる数値計算を行うことで先行研究との比較を行った. 研究代表者の研究室に所属している大学院生ととともに,初期値がModulation空間に入っているときに,2次以下の増大度のポテンシャルを持つシュレーディンガー方程式の解の元の空間と同じ指数のWiener-Amalgam空間ノルムによる評価を与えた. 非線形シュレーディンガー方程式の解の特異性については,昨年度まで私の指導のもと博士課程に在籍していた安部文人氏とともに,波束変換による解の表現を用いた方法による研究を進めた.非線形項が多項式の場合には,概ね解決に近づいている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
波束変換による解の表現を用いたシュレーディンガー方程式の解の数値計算方法の研究において,1次元の数値計算の評価に時間を要しており,多次元の場合に移行できていない. 磁場ポテンシャルを持つ場合の解の構成については,磁場ポテンシャルを持つ場合の解の波束変換による表現の第2項の評価を精密に行うことができておらず,時間がかかっている.
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今後の研究の推進方策 |
今年度前半に行うべきことは,2次増大以下のポテンシャルを持つシュレーディンガー方程式の解のWiener-Amalgam空間による評価に関する研究を纏めること,非線形シュレーディンガー方程式の解の特異性についての結果を論文に纏めることである. 波束変換を用いた解の表現を使ったシュレーディンガー方程式の数値計算に関しては,1次元の場合の精密な評価について今年度中に完成させることである.その後に,多次元の場合の研究を行う. 最終年度に,磁場のポテンシャルを持つシュレーディンガー方程式の解の評価および解の構成についての研究を行う.磁場特有の問題があり,時間を要する可能性がある.
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