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結晶学的対称性をもったソレノイダルなベクトル場の不変トーラスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K03414
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分12040:応用数学および統計数学関連
研究機関山口大学

研究代表者

西山 高弘  山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (60333241)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワード結晶学的対称性 / ベルトラミ流 / 不変トーラス / 結び目 / 絡み目 / 力学系 / ヘルムホルツ場
研究開始時の研究の概要

結晶学や化学合成の分野に現れる,分子が織物の糸のように絡み合ったウィーヴィング(weaving), あるいは分子がリングやノット(knot)をなし,鎖状につながったポリカテナン(polycatenane)の構造を,ソレノイダルなベクトル場,特に流体速度場や電磁場における不変トーラスで実現し,その法則性について調べる.

研究実績の概要

近年,結晶学分野で盛んに研究されているものにポリカテナンがある.ポリカテナンとは,環状あるいは結び目状をした分子が多数鎖状につながった構造のことである.そのポリカテナンの一つである lcv-y ポリカテナンは空間群 I4_1 32 の対称性をもつ.本年度の研究の基になった昨年度の研究では,非粘性非圧縮性流体の流れの一つであるベルトラミ流のうち,流線群が I4_1 32 の対称性をもつものを調べ,不変トーラス(流管あるいは渦管)が lcv-y ポリカテナンと同じ鎖構造をなすケースを見い出した.この結果より,ベルトラミ流の流線群が lcv-y 以外のポリカテナンと同じ結晶学的対称性をもつ場合においても,そのポリカテナンと同様に鎖状につながった不変トーラスを発見できるのではないかという期待が湧く.そこで,本年度は,様々なタイプの chain mail(鎖かたびら)状ポリカテナンの対称性として知られている,六方晶の空間群の一つ P622 に着目した.まず,六方座標におけるベルトラミ流の速度成分が三角関数で表されると仮定し,それに含まれるパラメータを,流線群が P622 に対して不変であるように定めた.そして,様々な初期値を与え,流線が巻き付く不変トーラスを数値的に探索した.その結果,6種類の chain mail 状ポリカテナンそれぞれに似た鎖構造をなす不変トーラスを見い出すことができた.また,鎖構造はなさないが,trefoil knot(三葉結び目),true-lovers' knot(真心結び),granny knot(縦結び,男結び)といった結び目をなす不変トーラスや,六角星形をはじめとするトーラス絡み目,3ないし6個の輪が環状につながった双曲絡み目をなす不変トーラスを発見した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

六方晶の対称性をもつベルトラミ流について,結び目や絡み目状の不変トーラスや鎖状につながった不変トーラスを見つけ出し,その傾向を知ることができたことは計画通りであったものの,論文としてまとめるのに予想外の時間を要し,また,論文投稿後の査読が長引いたため,論文出版までには至っていないことが理由として挙げられる.

今後の研究の推進方策

結晶学的対称性を六方晶から正方晶にしてベルトラミ流の不変トーラスを調べる.また,ベルトラミ流ではないソレノイダルなベクトル場についても,時間があれば調べる.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Knots and links of invariant tori in Beltrami flows with cubic symmetry2023

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Nishiyama
    • 雑誌名

      Physics Letters A

      巻: 460 ページ: 128614-128614

    • DOI

      10.1016/j.physleta.2022.128614

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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