研究課題/領域番号 |
22K03416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
小守 良雄 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (20285430)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 高次モーメント / 確率積分 / 高次元確率微分方程式 / SROCK 法 / 確率微分方程式 / 安定性解析 / 数値解法 / 生化学反応 / 数理モデル |
研究開始時の研究の概要 |
ある現象がどのようなメカニズムによって起こったどのような結果なのかを理解するのに数理モデルが役立つ. 大まかに言って, 生化学反応のシミュレーションは, 扱う化学種の粒子の個数に応じて分類される. 本研究では, 化学種の粒子の個数が限定され, 確率的な振る舞いが無視できない状況を考える.これに対する数値解法とシミュレーション方法を考察する.
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研究実績の概要 |
代表的な確率過程の一つに Wiener 過程 W(t) がある.ここで, t は時間を表す.統計的に独立な二つの Wiener 過程 W1(t) と W2(t) に関して,被積分関数が 1 である確率重積分を考える.そのような重積分は二つあって,その差を A で表す.この時,A と二つの Wiener 過程による単項式の期待値は一般にはわからない.それを与える公式を導出し,成果をまとめた論文が SIAM Journal on Numerical Analysis に掲載された. 課題番号 17K05369 の研究成果報告書において言及し,その後も取り組んでいた研究課題があった.それは,高次元の伊藤型確率微分方程式 (SDE) に対する陽的解法の研究である.その解法には,常微分方程式に対する Orthogonal-Runge-Kutta-Chebyshev 法が埋め込まれており,安定性に優れているだけでなく, 比較的大きな時間刻み幅で高い計算精度をもつ.我々は,確率偏微分方程式の空間離散近似によって生じる, 高次元の SDE にこの解法を適用し,比較的大きな時間刻み幅で, 精度の高い近似解を与えることを示した.これらの成果をまとめた論文が Journal of Scientific Computing に掲載された. 上で挙げた 2 つ論文誌は共に,数値解析の分野,あるいは,科学技術計算の分野における一流紙であり,そこに論文が掲載された意義は大きい.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文が掲載された 2 つ論文誌は共に,数値解析の分野,あるいは,科学技術計算の分野における一流紙である.したがって,研究が順調に進んでいると言えるだろう.
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今後の研究の推進方策 |
本年度も海外の研究室を訪問し,海外の研究者と共同で研究を進めて行く.
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