研究課題/領域番号 |
22K03422
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
相島 健助 法政大学, 情報科学部, 教授 (40609658)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 数値線形代数 |
研究開始時の研究の概要 |
現代理工学および情報社会において,計算基盤の確立に向け固有値問題の数値解法は非常に重要である.固有値計算では行列分解アプローチと射影の2つが基盤である.これに基づき,本研究では,固有値計算技術の数理構造を軸に多種多様な問題を整理することで,固有値問題に関する高速かつ高精度な数値計算アルゴリズムの設計と収束理論の構築,および応用分野における固有値問題に関する数値計算へ帰着する,ある種の数理モデリングの技術を開発する.
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研究実績の概要 |
説明変数が誤差を含む線形回帰モデルに対する収束理論の拡張を行った.具体的には,いくつかの制約を課した場合の回帰モデルの推定量の一致性を証明した.従来の線形回帰モデルに対しては,(全)最小二乗法による推定量が一致性を有することは知られていたが,この回帰モデルに変数の制約や行列ランクに関する制約を課した場合の統計的な漸近論は明らかにされないままであった.本研究では,行列の固有値の数値計算に用いられる射影法の特徴に着目し,上記の制約付きのモデルに対する一致推定量を構成し,実際に一致性を数学的に証明した.本研究は国際会議で発表し,論文にまとめている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は固有値計算アルゴリズムを軸に数理モデルに対する解析を目的にしている.確率的な誤差を含むモデルに対して一致推定量を構成し,一致性の厳密な証明を与えたことで,順調に目的達成に向かっていると言える.
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今後の研究の推進方策 |
線形回帰モデルと固有値計算のための射影法は,統計学と数値解析学において基本となる重要なものである.その両者の関係に着目し数学的に重要な成果をあげたことで,今後はより現代的なモデルや計算技術に対しても,重要な数学的性質を明らかにできる可能性が生じ,今後はその方向性で研究を進めることになる.
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