研究課題/領域番号 |
22K03441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
丸野 健一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80380674)
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研究分担者 |
太田 泰広 神戸大学, 理学研究科, 教授 (10213745)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 応用可積分系 / 離散可積分系 / 構造保存型差分スキーム / 自己適合移動格子スキーム / ソリトン / 2次元ソリトンパターン / 巨大波 / 遅延ソリトン方程式 / 可積分系 / 構造保存差分スキーム / パフィアン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、可積分系理論を基盤とした革新的な数理解析手法(数理技術)を開発及びそれらの手法をさらに深化させ、物理や工学における諸問題に応用することを目的とする。具体的には以下の2つの研究テーマに取り組む。①離散可積分系理論をさらに深化させ新たな離散可積分系の探索を行うとともにそれらを応用した新たな数理技術の開発を目指す。②可積分系理論を基盤とした非線形波動方程式の巨大波の生成・発達機構の解明のための革新的な数理解析手法の開発と応用を目指す。
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研究実績の概要 |
可積分系理論を基盤とした革新的な数理解析手法(数理技術)を開発及びそれらの手法をさらに深化させ、物理や工学における諸問題に応用することを目的として研究を行った。具体的には、(1) 離散可積分系理論のさらなる深化と応用、(2) 巨大波の生成・発達機構の解明のための数理解析手法(数理技術)の開発と応用に関する研究を行った。 (1)においては離散可積分系の手法とともに離散微分幾何学の手法を積極的に用いて、申請者らが提案した自己適合移動格子スキームの研究、開発を中心に行なった。解構造を保ち空間と時間を共に離散化することによって得られる全離散自己適合移動格子スキームの構築と一般的な境界条件化での自己適合移動格子スキームの実装が課題であったが、これらの課題を解決することができた。現在,これらの研究成果をまとめ論文執筆中である。また、自己適合移動格子スキームの研究を進めていく上で発案した感染症の数理モデルの解構造を保存する離散化に関する研究成果を論文にまとめ学術誌に投稿した。また、離散ソリトン方程式の可積分性を保つ遅延化についての研究を進め、研究成果を論文にまとめ国際査読論文誌に出版した。 (2)においては、Davey-Stewartson方程式のソリトンが作るパターンの分類手法の開発についての研究成果を論文にまとめ、国際査読論文誌に出版した。また、水波の数理モデルである長波-短波共鳴相互作用方程式についての研究を進め,研究成果を論文にまとめ国際査読論文誌に出版した。また、Physics-informed neural networkを用いた非線形波動方程式のシミュレーションについての研究を進め、研究成果を学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルスの感染状況も落ち着いてきたため、多くの研究者と議論することができ研究が順調に進んだ。特に夏にニュートン研究所に滞在したことで研究が大きく進展した。初年度であるが、論文3本を出版、1本を投稿することができた。また、初年度から始めた機械学習を用いたシミュレーション技術の開発も一定の成果を得て学会で発表することができた。当初の計画通り研究は進んでおり、次年度も研究成果を論文にまとめる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は多くの国際会議が開催されるので、それらに参加し多くの研究者と情報交換、議論を行う予定である。また共同研究者が夏に1ヶ月滞在する予定であるので、共同研究を進めて研究成果を論文にまとめる予定である。機械学習を用いたシミュレーション技術の開発も引き続き取り組んでいき、巨大波の研究への応用を探っていく予定である。
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