研究課題/領域番号 |
22K03489
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
宮本 良之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 上級主任研究員 (70500784)
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研究分担者 |
石川 善恵 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (20509129)
大村 英樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (60356665)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 時間依存密度汎関数理論 / フェムト秒レーザー / 表面ステップ / 偏光依存性 / レーザープロセス / 熱非平衡過程 / 第一原理計算 / フラグメントイオン計測技術 / 固液界面 |
研究開始時の研究の概要 |
第一原理計算によりレーザー照射下の物質内のダイナミクスを計算し、実験的に計測されるミクロな物性値と直接比較を行うことにより、第一原理計算によるレーザー誘起現象の予測性を評価し、現状のレーザー技術ではまだ可能でないレーザー発振条件下での物質の構造変化の予測を行うことで、物質のレーザー加工設計技術への貢献する。レーザー照射による物質構造変化機構の理解を深め、レーザープロセスを伝統的な熱平衡論で理解できるのか否かをレーザー発振条件や材料の種類を変て明らかにする。また、この目的のために実験データの充実を図るための追加の実験を行う。また、シミュレーションに用いる計算コードの公開を行い将来の貢献する。
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研究実績の概要 |
銅(Cu)(111)表面の原子1層分のステップ構造において、レーザー偏光方向がステップ辺に垂直なほうが著しく高い運動エネルギーを格子に与えることが分かった。アルミニウムでも同等の結果を得、Cuのd軌道が関与した現象ではないことを確認した。また、レーザー入射角依存性を検証した結果、レーザー電場強度の表面平行成分がレーザー照射後のダイナミクスを決定していることを見出し、これらの結果を2023年3月の物理学会で口頭発表し論文を投稿した。(論文は2023年4月に受理された。) また、予定にはなかったが、波長266nmのフェムト秒レーザーによる酸化グラフェンの還元プロセスが近年注目されていたのでその機構を調べ、実験で用いられたレーザー条件に合わせたシミュレーションを行うと、水酸基のほうが脱離しやすいことが分かり、実験の解釈を再考する必要がある。この結果は物理学会の2023年3月の講演会で口頭発表した。 分担研究者(大村)は、レーザーパルスによる高密度エネルギー散逸過程を原子レベルで追跡できるフラグメントイオン計測装置において、レーザーパルス照射光学系の整備を行い、連続波長可変光源に対応するため、ハーフミラーや偏光素子を広帯域(300-1000nm)に対応したものに変更した。これによりワイドギャップ半導体などの材料について、バンド端近傍で共鳴または非共鳴条件の条件で、レーザーアブレーション効果の差異が観測可能になった。 分担研究者(石川)はパルスレーザーを物質に照射する実験系にて、フロー照射装置のノズル部分の整備を行うことで、従来は照射空間への1回の通過あたり3パルス照射される仕様だったのを、1回の通過あたり1パルスの照射が可能とし、1パルス照射毎の粒子の形状や組成変化を追跡できるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
予定に示した課題をクリアし、かつ最近話題の2次元材料のレーザープロセス現象のシミュレーション結果を得学会発表することができた。また、次年度に計画した実験的研究の準備状況も良好である。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、固体表面のみの場合と溶液中の個体のレーザー照射後のダイナミクスを比較できるようなシミュレーションを行い、実験的計測結果の比較をおこなうことで、シミュレーションによるレーザープロセスインフォマティクスの実用性を検証する。実験で準備した波長依存性のあるレーザー照射ダイナミクスの測定を行う。
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