研究課題/領域番号 |
22K03554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
杉崎 満 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (20360042)
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研究分担者 |
村上 明男 神戸大学, 理学研究科, 理学研究科研究員 (50304134)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 顕微鏡 / 光合成 / 光物性 / 生物物理 / 非線形光学 / 超解像度顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
非線形分光法を応用した新しい超解像度顕微鏡法を開発し,試料を染色することなく回折限界を超える顕微鏡画像の取得する方法を確立する.本手法の有効性を示すために,藻類中に含まれる光合成色素の分布を非破壊的に可視化することに挑戦する.本研究では蛍光物質であるクロロフィルに加え,非蛍光性物質であるカロテノイドに着目をする.特にカロテノイドは,従来の蛍光顕微鏡法ではその機能を直接的に評価することが非常に困難であったが,今回開発する手法を用いることで,その場観測が可能になるものと期待している.
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研究実績の概要 |
本研究では,線形,および非線形分光法を応用した新しい超解像度顕微鏡法を開発することにより,試料を染色することなく回折限界を超える空間分解能で顕微鏡画像の取得する方法を確立することを目指している.開発する手法の有効性を示すために,光合成色素の細胞内分布を従来の顕微鏡観察よりも高分解能で可視化を実現する.カロテノイドやクロロフィルといった光合成色素において,励起状態の細胞内分布をリアルタイムで決定することにより,光合成生物の細胞中で行われる光阻害からの防御機能の出現,およびその情報が伝達する様子を二次元マップとして提示することを最終目標としている. これまでの研究において,Stimulated emission depletion (STED) 法やGround state depletion (GSD) 法を用いた超解像度顕微鏡を構築し,顕微画像の取得にも成功している.本年度はこの装置を改造し,Fluorescence emission difference (FED) 法による超解像度画像の取得を目指した.励起光源には,これまで532nmのDPSSレーザーを用いてきたが,シアノバクテリアのフィコビリソームの直接励起が可能となるように435nmのDPSSも導入した.このレーザーのビーム形状は楕円形をしているが,FED法を適応するためにはビーム形状を円形にする必要がある.そのため,光学系の大幅な変更を行った.本年度の研究においては目標とする空間分解能に達することができなかったため,次年度も光学系の改良を継続する必要がある. また本年度は,スペクトル分解による空間分解能の向上を目指した研究も行った.シアノバクテリアの顕微蛍光画像をスペクトル分解することにより,フィコシアニン,アロフィコシアニン,フィコエリスリン,クロロフィルaの細胞内分布の可視化に成功した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画通り,初年度の前半では,現有の超解像度顕微鏡を本研究を実施する形態に改造を行った.後半では基礎データの取得を開始したが,装置の故障があり一部のデーターの取得に遅れが生じた.
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今後の研究の推進方策 |
初年度に終了できなかった基礎データの取得を継続して行う.また,超解像度顕微鏡画像測定を行った際の理論的な空間分解能やS/Nを見積もるために,マクロ及びマイクロ配置による光合成色素の時間応答の計測を行う予定である.更にFED法を拡張し,スペクトル分解顕微画像の取得方法を確立する.
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