研究課題/領域番号 |
22K03580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
辻村 亨 中部大学, 工学部, 准教授 (00732744)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 電子サイクロトロン波 / 光渦 / 伝搬 / プラズマ加熱 / ミリ波 / 電子サイクロトロン加熱 / 軌道角運動量 / 核融合プラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
電子サイクロトロン(EC)加熱は核融合プラズマの外部加熱法として有用であるが、EC波はカットオフ密度以上の高密度領域を伝播できない。その課題に対して、近年注目を集める、螺旋状波面と軌道角運動量を持つ光渦と呼ばれる特異な電磁波を使うことで、カットオフ密度以上の高密度領域を伝播できることを示唆する基礎理論を構築した。本研究では、基礎理論で課された近似を行わない高次の理論展開を行い、より正確な伝播特性を示す。また螺旋状波面を持つ正常波から異常波あるいは有限電子温度下での電子バーンシュタイン波への新しい直接モード変換を検証する。以上の成果に基づき、従来の課題を克服した新しいEC加熱法を提案する。
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研究実績の概要 |
電子サイクロトロン波を用いたプラズマ加熱の問題は、電子サイクロトロン波がカットオフ密度以上の高密度領域を伝搬できないことである。そこで螺旋状の波面を持つ渦EC波を使うことで、従来のカットオフ密度以上の高密度領域を伝搬できることを示唆する発展的な理論を構築している。 冷たく一様な磁化プラズマ中において、螺旋波面を持つ電子サイクロトロン波の波動場に関する伝搬理論において、複素アイコナール近似に加えて、波数ベクトルに関してオーダリングの近似を行っている点が問題であった。それに伴う位相特異点への近接性や伝搬可能距離に関する制限があった。本年度はこれらの制限を取り除いた高次な理論を構築中である。螺旋状に空間変化する波数ベクトルを従来の代数方程式ではなく、複素位相関数に関する偏微分方程式で記述することで、より正確な伝搬特性が明らかになる見込みを得た。次の段階として、この方程式を解析的あるいは数値的に解けば良い。 その結果として、平面波をベースにした従来の理論で考えられているOモードやXモードの伝搬可能な密度領域が、螺旋波面を持つ電子サイクロトロン波では変わることが明らかになってきた。特に高密度領域を伝搬可能な渦EC波の存在が明らかになりつつある。実験的検証を行うための光渦伝送系が構築されているので、理論シミュレーションと実験の両面で進めてきた。今後は空間微分に関して近似の全波解析からも渦EC波の伝搬特性を明らかにしていく。
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