研究課題/領域番号 |
22K03582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
横山 雅之 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (60290920)
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研究分担者 |
菊地 和平 統計数理研究所, 統計思考院, 特任助教 (20848650)
山口 裕之 核融合科学研究所, 研究部, 准教授 (90797101)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 核融合プラズマ / 情報量規準 / 重要変数 / プラズマ物理 / 相補性 / データ |
研究開始時の研究の概要 |
核融合プラズマ研究のデータに対して統計分野の情報量規準を導入し、複雑に絡み合った現象をプラズマ物理とは違った視点で紐解く研究を試行し、その妥当性、有用性を明らかにする。プラズマ物理に基づく注目変数だけでは必ずしも見尽くすことができなかった、データが有する情報を情報量規準で効率的に抽出し、プラズマ物理による納得性や、データ基盤の視点での新発見や気づきを創出する。プラズマ物理との相補性を考えることで、核融合プラズマ研究の質的強化を図る。
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研究実績の概要 |
情報量規準を用いてデータからの情報抽出とプラズマ物理との相補性を検討する具体的な課題として、昨今、核融合研究への導入・実用化が進んでいるデータ同化によって生み出されるデータを対象とした研究を展開している。データ同化の過程で、初期モデルとして与えられる熱輸送モデルが修正を受けて、観測データへの当てはまりの良い、現実を記述する上で「妥当な」輸送モデルを得ることができる。ここで蓄積するモデル間の差異を物理パラメータで記述することで、物理モデリングの高度化や普遍化を図ることができると考え、イオンの熱輸送モデルに関してその試行を行ったところ、ギャップを埋める変数として、電子温度とイオン温度の比、さらに、イオン温度勾配が、赤池情報量規準によって重要変数として統計的に選び出された。これらの変数は、データ同化に用いた初期の熱輸送モデルには現れていない変数であるが、プラズマ乱流を駆動する微視的不安定性に寄与するものである。このように、すでに、情報量規準によって、データから重要な情報を抽出し、それら変数の物理との関連を探ることができる事例を生み出している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特定のデータベースではあるが、情報量規準を活用した情報抽出によって、背景となる物理との関連を探ることができる事例を生み出している状況である。
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今後の研究の推進方策 |
すでに得られている事例に関して、パラメータ空間の拡大によって、さらに多変数における情報量規準適用を可能とすること、および、重要変数として抽出された変数のプラズマ物理との関連をより詳細に検討していく。
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