研究課題/領域番号 |
22K03627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 岡山理科大学 (2023) 神奈川大学 (2022) |
研究代表者 |
山内 大介 岡山理科大学, 理学部, 講師 (10624645)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 重力理論 / 宇宙大規模構造 / 宇宙論 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙誕生直後と現在の2つの時期に宇宙が加速膨張しているという驚くべき観測事実を理解するため、暗黒エネルギーと一般相対性理論の綻びによる理論予言の差異を多角的な観点から検討し、徹底的に明らかにする。さらに、未だ急激なひろがりを見せる重力の理論研究に関して、個々に拡張された重力理論を体系的にまとめることで、物理的に許容され、観測事実を説明する最大限に拡張された重力理論のフレームワークを構築を行う。これまでにない本質的に新しい情報を得ることで、重力を記述する真の物理理論に迫っていく。
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研究実績の概要 |
現代物理学の最重要課題である宇宙の2つの加速膨張の起源を明らかにするため、最先端の重力理論と将来観測を結びつけることが必須となる。そのためには、既存の重力理論およびその検証手法を取りまとめ、直接比較検証するための指針となる「地図」を作成することが重要となる。それを解析の基盤とすることで、実際の宇宙観測データと突き合わせることが可能となる。
今年度は、研究課題「一般相対性理論の綻びの観測的検証に向けた手法の整備」を推進するため、わが国の関連する研究者らと協働し、これまでに得られた重力理論の理論研究と将来の宇宙観測研究についてこれまでに培われた知識を取りまとめ、得られた成果を総説論文として発表した。特に、我が国として、今後推進するべき研究テーマの方向性について議論を行った。本研究業績はその重要性から、日本物理学会が刊行する英文論文誌の中で注目すべき論文を取り上げて解説記事を掲載しているJPS Hot Tot Topicsに記事が掲載されるなど、世界的に注目を集めている。
さらに、研究課題「新しい重力理論の検証手法の開拓」において、宇宙論な観測量の中でも、特に宇宙大規模構造に着目した研究を行った。宇宙大規模構造は本質的に非線形であり、その非線形性を通じて線形レベルではとらえることのできない重力理論のシグナルを検証することが可能になる。本研究業績では、銀河の3点相関関数を用いて、宇宙大規模構造の非線形性を探り、世界で初めて重力理論に制限を与えることに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究課題「一般相対性理論の綻びの観測的検証に向けた手法の整備」において、現時点で知られている重力理論の理論研究および将来の宇宙観測研究を俯瞰する総説論文を出版することができ、わが国として推進すべき方向性を議論することが出来たため。
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今後の研究の推進方策 |
いまだ重力理論の理論空間はひろがりを見せており、留まることを知らない。そのような中で研究課題「新しい重力理論の検証手法の開拓」により、新規の観測手法、観測量を提案し、これまでにない視点から重力理論に迫っていくことは重要となると考えられる。本研究課題を早急に推進し、目の前に迫る宇宙観測における準備を行う。
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