研究課題/領域番号 |
22K03680
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
片岡 章雅 国立天文台, 科学研究部, 助教 (70749308)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 原始惑星系円盤 / 惑星形成 / 偏光 / 電波 / ALMA / 惑星 / 電波観測 |
研究開始時の研究の概要 |
私達の住む地球に代表されるような惑星は、その形成過程にいまだ疑問点が多く残っている。近年の大型天文観測装置の発展により、太陽系外において惑星が形成される現場である原始惑星系円盤の詳細な観測が可能となった。本研究では、特にALMA望遠鏡の偏光観測を用いることで、惑星の種となったダスト粒子の組成やサイズ・空隙を観測的に導出し、惑星の形成過程の解明、ひいては地球という天体が宇宙環境において普遍的かどうかの解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の大目標の一つが、原始惑星系円盤におけるダストの空隙率を、ALMA望遠鏡の偏光観測や関連観測を組み合わせることで初めて求めることであった。本年度は、HL Tau円盤の詳細なモデリングによって、HL Tau円盤のダスト空隙率を求めることに成功した。HL Tau円盤はミリ波の波長帯で偏光が最もよく調べられている天体である。この天体について連続波と偏光を同時に説明できるモデルを探したところ、ダストがコンパクトである限り、解が存在しないことがわかった。その一方で、30%以上の空隙を仮定するとかいが存在した。すなわち、HL Tauのダストは空隙を持つことが示された。これは、原始惑星系円盤においてダストが空隙をもつ初めての決定的な証拠である。これらの研究を中心に論文として成果を多く発表することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の目標であったダストの空隙をALMA望遠鏡の偏光データを用いて証明するという研究について最もよく調べられているHL Tau円盤において成功し、その内容が出版された。そのため、本研究は概ね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後は空隙以外にダストサイズ及び組成の制限を目指す。そのために、HL Tauの偏光データを中心により多くの偏光データのモデル化を目指す。また、研究会における成果発表にも重きを置く。
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