研究課題/領域番号 |
22K03702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
亀山 真典 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 教授 (70344299)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | スーパー地球 / マントル対流 / 数値シミュレーション / 断熱圧縮 / 太陽系外巨大地球型惑星 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の天文学的観測手法の進歩によって、太陽系以外の惑星系が数多く発見されるようになってくると、地球より大きな地球型惑星「スーパー地球」も存在することが知られるようになった。そこで本研究では、「スーパー地球は生命を宿すか?」という問いに固体地球惑星物理学の観点から取り組む第一歩として、最大で地球の10倍程度の質量をもつ「スーパー地球」のマントル対流の数値シミュレーションを実施する。特に、本研究のシミュレーションモデルに数値流体力学と熱力学・物質科学の最新の知見を取り込むことの利点を生かし、スーパー地球の内部の高い圧力によってマントル物質の性質が大きく変化することの影響を理解する。
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研究実績の概要 |
太陽系外巨大地球型惑星のマントルダイナミクスの理解に向けて、今年度は対象とする惑星のサイズを段階的に変えながらマントル対流の数値シミュレーションを実施した。数値シミュレーションモデルとして、2次元箱型あるいは2次元半円環領域をとり、非弾性流体近似 (TALA) のもとでの圧縮性流体の熱対流を考える。流体の粘性率は温度に依存するとし、内部熱源はないものとする。本研究では、地球サイズから最大で地球の10倍の質量をもつスーパー地球をモデル化の対象とするが、考える惑星サイズの増加に合わせて、熱対流のレイリー数や断熱圧縮の効果の強さ、さらにはマントル内部における熱力学量 (熱膨張率・基準密度) の分布も変化するようにしてある。シミュレーションの結果、惑星サイズが増加するとともに、断熱圧縮の影響がマントルの熱対流により強く表われることが確認できた。例えば、惑星サイズが大きくなるほど、そのマントル最深部から上昇する高温のプルームの活発さが失われる様子が観察されたが、このことは断熱温度変化によって流体塊の上下方向の運動が妨げられた結果と理解できる。その一方で、表面の高粘性の低温熱境界層の内部における大局的な歪速度は、惑星サイズによらずほぼ同程度の大きさになっていることも分かった。さらに対流容器の「まるい」効果を加えるとマントル内部の冷却が進み、低温熱境界層の厚みが増していくことも考慮すると、「地球より大きな地球型惑星だから」といってスーパー地球でプレートテクトニクスが起こりやすくなるとは考えにくいと結論づけられる。現在はこの成果を論文へとりまとめる作業を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2次元箱型形状モデルに加え、2次元円環形状モデルを用いたシミュレーションが順調に進んでいる。これにより広大なパラメータ空間の網羅的な調査の第一歩となる、マントル物質の物性の効果や惑星の大きさの効果を検討するためのシミュレーションが当初の計画通りに実施できている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに開発・活用してきた2次元数値シミュレーションモデルを主に用いることにより、巨大地球型惑星のマントル対流の様相に影響を及ぼすと期待される要素に注目した数値シミュレーションを実施する。具体的には惑星サイズだけでなく、粘性率や熱伝導率といった物性量の変化や (放射性元素の崩壊や潮汐などによる) 内部発熱の効果を調査することを計画している。
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