研究課題/領域番号 |
22K03706
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
塩田 大幸 国立研究開発法人情報通信研究機構, 電磁波研究所電磁波伝搬研究センター, 主任研究員 (90462192)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 太陽黒点 / 太陽フレア / 磁場モデル / 宇宙天気予報 / 黒点 / 磁場 |
研究開始時の研究の概要 |
太陽フレア予測は情報通信研究機構が実施する宇宙天気予報の重要なタスクの一つである。本研究では、黒点上空の3次元コロナ磁場を太陽表面の磁場観測データおよび非線形フォースフリー磁場に基づいて計算し、その時間発展する様子から太陽フレアの発生を予測するためのシステムを構築する。2025年前後に太陽活動は極大期を迎えるため、構築した太陽フレア予測システムを宇宙天気予報業務の現場で運用するとともに同時に検証を進める。並行して非線形フォースフリー磁場モデルの高速化等の改良を進め、観測データの取得から表示までのタイムラグを限りなく短くした太陽フレア発生予測システムを構築する。
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研究実績の概要 |
太陽フレアは活動領域(黒点上空の太陽コロナ)において発生する太陽系最大の爆発現象であり、大規模な太陽フレアは宇宙天気のじょう乱を引き起こす。太陽フレア発生予測は宇宙天気予報において実現するべき最重要タスクの一つである。2020年に名古屋大学草野完也教授らのグループが太陽フレア発生過程の新たな理論モデル(カッパースキーム)を提唱した。そこで本課題では、米国Solar Dynamics Observatory (SDO)衛星による太陽表面磁場の観測データに基づいて、高速計算システムで非線形フォースフリー磁場モデルにより太陽活動領域の磁場の状態をリアルタイムで計算し、その状態の時間変化を表示するシステムを構築し運用を開始する。カッパースキームによる太陽フレアの発生予測を表示し、当研究室が実施する宇宙天気予報の現場で利用し検証を行う。 今年度は、情報通信研究機構(NICT)所有の大型計算機を使用して観測データの取得から非線形磁場の計算、カッパスキームによる予測パラメータを自動的に計算するシステムの開発・構築を進めた。NICTの宇宙天気予報での利用を念頭にしているため、リアルタイムのSDO衛星黒点磁場観測データを使用するためのシステム設計と検証を進めている。 特にリアルタイムの利用に耐えうるような計算の高速化の手順を検討している。またリアルタイムのデータは、時間が経つに従って拡大する活動領域のサイズに合わせて視野が広がっていく。この効果と、カッパスキームによる予測パラメータと定義の整合性を自動的にとる仕組みが必要であり、今後の課題として残っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
太陽黒点磁場の観測データを入力として、情報通信研究機構(NICT)大型計算機において非線形磁場の計算、カッパスキームによる予測パラメータの計算を行う仕組みを構築した。リアルタイムの利用に耐えうるような計算の高速化について、いくつか検討をしている。
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今後の研究の推進方策 |
解像度を下げるなど、高速化について引き続き検討する。 時系列のデータを自動的に処理する仕組みの構築を進める。 またリアルタイムデータによる領域サイズの変化の対応策を検討する。
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