研究課題/領域番号 |
22K03773
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
篠原 雅尚 東京大学, 地震研究所, 教授 (90242172)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 分散型音響センシング / 海底ケーブル / 地震観測システム / 光ファイバー計測 / 海底地震観測 |
研究開始時の研究の概要 |
光ファイバを振動計測のセンサとして用いる分散型音響センシング計測は、数m程度の短い間隔での振動計測が、数十kmにわたる長区間で可能な画期的な技術である。この技術を海底光ケーブルに適用することで、稠密な海底地震観測が可能であるが、単位時間に大量のデータを生成するため、現状では長期観測は困難である。地殻活動モニタリングのためには、リアルタイム長期連続観測が必要であり、本研究では海底光ケーブルを用いた長期連続地震観測に向けたシステム開発を行う。このシステム開発は光ファイバ計測の技術開発であるとともに、高精度の震源位置および高分解能な構造決定などから、沈み込み帯の地殻活動モニタリングに寄与する。
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研究実績の概要 |
近年、光ファイバ自身をセンサとして用いる光ファイバ分散型音響センシング(DAS)計測が実用化され、地震観測にも試行されている。DAS計測は光ファイバ計測技術の一つで、空間的に短い間隔(数 m)で計測が可能であり、同時に計測可能な長さは、100 kmに達している。これは、地震計を数m間隔で設置した長基線のアレイ観測と同じである。この手法を海底ケーブルに適用することにより、海底における高密度のデータ収集が可能であり、メートルオーダーでの高精度震源決定、時間変化を検出できるレベルの高分解能構造決定などが期待される。 しかしながら、現状のDAS計測システムは、物理探査などを目的としており、長期観測が考慮されていない。本研究の目的は、DAS計測による定常的な地震観測を可能にすべく市販のDAS計測装置の測定部分を利用して長期観測可能なシステムを開発することである。地震モニタリング観測には、数年以上の観測期間が必要であるが、現在のDAS計測システムの生成するデータは膨大であり、そのままデータを保存することは難しい。そこで、大量データを利用して現在進展のあるビックデータ的手法により地殻活動モニタリングに必要なイベント部分の検出を試みて、データ量減少をめざす。本研究計画では、長期連続地震観測が可能なシステムとして、1) リアルタイムデータ伝送、2)イベントデータ蓄積、 3) リモートデータ閲覧の3つの機能を持つシステムの開発を行う。 2022年度は、上記システムの設計を行うと共に、システム開発に必要な試験データの収集として、2022年10月と2023年2月に地震研究所に導入されたDAS計測器により、海底ケーブルを用いたDAS観測を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画では、2022年度は、システムの設計、プロトタイプシステム製作、三陸沖ケーブルシステムを用いた試験観測を計画していた。2022年度に、システムの設計、およびシステム構築に必要なDASデータの収集が終了しており、システム構築を開始したところである。長期連続地震観測システムの開発として、現状では大きな障害は発生しておらず、概ね順調に研究が進展していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進として、研究計画に沿って、2023年度に、製作した長期連続地震観測システムにより三陸沖ケーブルシステムを用いた試験観測を実施する予定である。また、その後システム改良を行い、改良システムによる三陸沖ケーブルシステムを用いた地震観測を実施する。最終的には安定して、2ヶ月以上の長期観測を実施できるシステムをめざす。その後、システムの評価、成果公表を行うことを計画している。
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