研究課題/領域番号 |
22K03874
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
山崎 渉 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (50598696)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 応答曲面法 / 大域的最適設計 / 次元削減技術 / 設計変数空間 / 固有直交分解 / 深層自己符号化器 / 形態最適化 / 数値流体力学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では大域的なトポロジー(形態)最適設計手法を汎用化し、任意の実設計問題に適用可能なトポロジー最適設計技術を確立することを目的とする。トポロジー最適化では革新的な新規形態を自動的に設計できる特長があるが、従来手法は汎用的でなく局所探索的な最適設計手法であり、これに代わる汎用的な大域的トポロジー最適設計手法の開発を行う。既に機械学習技術や応答曲面法を活用した大域的なトポロジー最適設計手法を提案しており、ここに次元削減技術を導入する事で、汎用性の向上を目指す。開発する手法は垂直軸型小型風車形態や多要素翼形態の設計問題などに適用しその有効性を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究では、次元削減手法を用いた設計変数空間の適切な低次元化の実現と、それを援用した効率的な大域的最適設計技術の開発を目指している。次元削減手法としては、固有直交分解・独立成分分析・カーネル主成分回帰・深層自己符号化器等の手法について整備し、その比較検討を二次元翼形状の多目的最適設計問題において実施した。通常の(高次元)設計変数空間での検討結果を事前情報として次元削減手法を適用し、設計変数空間内での重要な方向を抽出する事で、設計変数空間次元の低減を実現するような手法を開発した。全ての次元削減手法において適切な設計変数空間の低次元化が実現でき、少ない設計変数・低い計算コストで従来手法での最適化結果と遜色のない結果を得ることができた。各次元削減手法による結果の違いについても考察を行い、各手法の効果や特性についても把握する事ができた。 高次元設計変数空間に対する最適設計技術としては、機械学習技術を援用した効率的な大域的トポロジー最適設計手法を開発しており、その(途中)結果に対しても次元削減手法を適用して設計変数空間を低次元化する事を試みた。超音速二次元翼形態の最適設計問題に適用した結果として、高次元設計変数空間では探索しきれなかった最適解を得る事ができたケースもあり、適切な低次元化を実現できた上では効率的な大域的トポロジー最適設計が実現できることが示された。 今後はこれらの開発技術を整備・拡張していく事により、工学的に有用な最適形態設計技術が構築できるものと考えている。開発手法は垂直軸型風車や多要素翼形態の設計問題等にも適用を試みる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
最適設計技術の開発については、各種の次元削減手法の比較検討や基となる最適設計手法の有効性検証も完了しており、当初の想定通りに進展している。垂直軸型風車・多要素翼周りの数値流体解析手法の整備や精度検証についても検討は進めており、概ね計画通りに研究は進展している。
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今後の研究の推進方策 |
適切な低次元化をロバストに実現する上での重要な因子についての検討を進めていく予定である。次元削減の結果と最適形態との関係を調査して、最適形態の流体物理メカニズムの考察及び設計知見の抽出も行う予定である。また、得られた最適形態についてはその実験性能評価も行う予定である。
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