研究課題/領域番号 |
22K03932
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
福島 直哉 東海大学, 工学部, 講師 (80585240)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ラージ・エディ・シミュレーション / 乱流階層構造 / エネルギー輸送機構 / 壁乱流 / 数値流体力学 / ラージ・エデ ィ・シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
計算機の発達から,CAEを用いた熱流体機器の性能向上・最適化が,産業界において実用化されつつある.さらに,乱流熱流動の予測精度が高いラージ・エディ・シミュレーション(LES)が注目を集め,その応用範囲を広げている.本研究では,壁乱流における乱流階層構造とGS-SGS間エネルギー輸送及びその特性の関係を明らかにする.さらに,研究代表者らが開発している,乱流階層構造に基づく格子幅自己認識型モデルを発展させ,様々な乱流場,特に壁乱流において,その有効性を検証するとともに,そのモデルの改良を行い,壁乱流場を高精度かつ低計算負荷で予測可能な格子幅自己認識型モデルを開発する.
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研究実績の概要 |
数値計算におけるハードウェア・ソフトウエアの発達から,産業界において,CAEを用いた熱流体機器の性能向上・最適化が実用化されつつある.さらに,乱流熱流動の予測精度が高いラージ・エディ・シミュレーション (Large Eddy Simulation: LES)が,その応用範囲を広げている.本研究では,まず,壁乱流における乱流階層構造とGS-SGS間エネルギー輸送及びその特性の関係を明らかにする.さらに,研究代表者らが開発している,乱流階層構造に基づく格子幅自己認識型モデルを発展させ,様々な乱流場,特に壁乱流において,その有効性を検証するとともに,そのモデルの改良を行い,壁乱流場を高精度かつ低計算負荷で予測可能な格子幅自己認識型モデルを開発する. 本年度は,壁乱流の乱流階層構造とGS-SGS間エネルギー輸送の関係性を解明するために,昨年度に引き続き,平行平板間乱流の直接数値計算(DNS)データを用いるとともにGS-SGS間エネルギー輸送特性の格子幅依存性,レイノルズ依存性について調査を行った.さらに,曲がりや回転が乱流階層構造及びGS-SGS間エネルギー輸送へ与える影響を明らかにするために,Taylor-Couette乱流のDNSデータを用いてGS-SGS間エネルギー輸送特性について調査を行った.それぞれのDNSデータに適切なフィルターを施し,動的LESを模擬した静的LES用流れ場データを抽出し,乱流階層構造とGS-SGS間エネルギー輸送の関係を調査した.また,それぞれのDNSデータに適切なフィルターを施した静的LESデータを用い,GS-SGS間エネルギー輸送について,各種LESモデルの予測特性について評価を行った.得られたデータ及び知見は,今後,乱流階層構造に基づく格子幅自己認識型モデルを改良,発展させるために活用していく.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画通り,平行平板間乱流,Taylor-Couette乱流の直接数値計算(DNS)データを用いて,乱流階層構造とGS-SGS間エネルギー輸送の関係,GS-SGS間エネルギー輸送特性の格子幅依存性を調査するとともに,各種LESモデルの予測特性のフィルター幅と乱流の長さスケールの比への依存性について評価を行うことができたため.一方で,直接数値計算の遂行,動的なLESモデルの評価などにやや遅れが生じているため.
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今後の研究の推進方策 |
本年度得られた数値解析によるデータ及び知見と乱流理論などを融合し,平行平板間乱流などの壁乱流においてLES格子幅と乱流スケールの関係についてGS成分を用いて表現,格子幅自己認識型のモデルを構築する.さらに,平行平板間乱流について構築したモデルを用いて動的LESを実行し,各種乱流統計量及びGS-SGS間エネルギー輸送に関する予測精度の検証を行う.様々な壁乱流の直接数値計算のデータについては,各種データベースの活用も検討していく.
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