研究課題/領域番号 |
22K03981
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
古屋 耕平 岐阜大学, 工学部, 准教授 (40580056)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Hybrid Modeling / State transition matrix / Finite element method / System identification / 有限要素解析 / 実験 / 状態遷移行列 / 振動騒音 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,事前に数値検証で行った条件と同じ条件で実験を行い,提案法により,構造物全体のモデル化,および設計変更に伴う特性変化を予測できることを実験で示し,同時に課題の有無も確認します.現状で考えられる課題は二つあり,一つは高周波になるほど曲げ波の伝播速度が速くなり,モデル構築の際に設計対象の周波数よりも高周波の波動の成分がノイズとして影響する可能性がある点,もう一つはモデル構築の実験で必要となる測定点数(測定点間距離)と精度の関係が明確になっていない点です.本研究ではこれらの課題についても検討します.
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研究実績の概要 |
本研究では,構造物の振動対策や振動制御で必要になる振動特性を表すモデルを,有限要素法と実験データを組合せて構築する新しい方法を提案し,その実験検証を行うことを目的としている.具体的には,時間領域の運動方程式から求まる状態遷移行列に着目し,状態遷移行列を有限要素法と実験データから求める.状態遷移行列は離散時間Δt間の変位と速度の変化を表しており,Δtを振動周期に対して十分短く設定すると,状態遷移行列が疎行列になり,状態遷移行列を有限要素法と実験を組合わせて求められることを数値解析で検証している.本研究では,その実験検証を行う.状態遷移行列を上述の方法で求めることで,モデル精度が高く,かつ,設計変更に伴う振動や音圧の変化を予測できる. 研究初年度(R4年度)には,数値検証で利用した梁と同じ条件で実験を行い,梁全体の状態遷移行列を有限要素法と実験データから求め,設計変更に伴う振動の変化を予測可能か実験検証した.提案法を実際に適用する際の課題として,変位と速度の測定が必要なこと,状態遷移行列を時間領域で考えた場合,加振によって設計対象の周波数よりも高周波の振動が励起されてしまうことが挙げられる.その課題に対して,今年度,z変換を用いて測定が容易な加速度からz領域の変位と速度を求め,設計対象の周波数と等価なz領域で状態遷移行列を有限要素法と実験データから求める流れを構築した.その結果,梁全体をモデル化でき,設計変更を行う前の状態の振動を精度良く表現できることを確認したが,設計変更に伴う振動の変化の予測精度が低かった.その原因として実験データから求めた状態遷移行列の成分が密行列となり,物理的な妥当性が低い状態であることが原因と考察した.次年度はこの課題に対して実験データから状態遷移行列を求める際に制約を課すなどの方法を検討する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた「数値検証で利用した梁と同じ条件で実験を行い,梁全体の状態遷移行列を有限要素法と実験データから求め,設計変更に伴う振動の変化を予測可能か実験検証する」を,課題が残りますが実施できたこと,当初研究2年目に計画していた「状態遷移行列を時間領域で考えた場合,加振によって設計対象の周波数よりも高周波の振動が励起されてしまう課題」を,z変換を利用することで解決できたことから,概ね順調に進展していると判断しました.
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今後の研究の推進方策 |
当初研究2年目に計画していた「状態遷移行列を時間領域で考えた場合,加振によって設計対象の周波数よりも高周波の振動が励起されてしまう課題」を初年度に解決できたことから,研究2年目は新たに明らかになった課題,「実験データから求めた状態遷移行列の成分が密行列となり,物理的な妥当性が低い状態になる」の解決に取り組む.現状,特異値(固有値)の選別を行った疑似逆行列を使って実験データから状態遷移行列を求めているが,状態遷移行列が疎行列になるように正則化項を含めた最適化アルゴリズムを用いて実験データから状態遷移行列を求めるなどして,課題の解決を図れるか検討する.
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