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マルチロボット運用を想定したWi-Fi6による多段中継ネットワーク構築手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K04013
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
研究機関富山県立大学

研究代表者

澤井 圭  富山県立大学, 工学部, 准教授 (80624080)

研究分担者 本吉 達郎  富山県立大学, 工学部, 准教授 (20533061)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード遠隔操作 / 多段中継ネットワーク / 移動ロボット
研究開始時の研究の概要

本研究は被災した閉鎖空間での情報収集活動支援を目的とし,既存の通信インフラを利用できない環境へのマルチロボットシステム導入を可能とする,IEEE802.11.ax(Wi-Fi6)を用いた簡易設置型多段中継ネットワークの構築手法の開発を行う.閉鎖空間へのマルチロボットシステムの導入は,遠隔操作による効果的な情報収集活動の実現に寄与できる.

研究実績の概要

2023年度における本申請課題である「マルチロボット運用を想定したWi-Fi6による多段中継ネットワーク構築手法の開発」の実施状況は,実環境における有効性評価についての議論を行ってきた.議論では,「Wi-Fi6による多段中継ネットワーク構築」に関しての通信的な評価とともにマルチロボットの遠隔操作性・接続性についての議論を行い,また議論した内容をもとに実際に屋内環境に提案手法を用いたネットワークを構築した.そして,通信品質や操作性の評価を通じて,提案手法の有効性・実利性と共に,移動ロボットの移動によるネットワークトポロジ変更手法(ルーティングアルゴリズム)の議論が必要で有ることを確認している.本成果より,本研究ではネットワークトポロジ変更手法に関する議論を,通信品質だけでなく,移動ロボットと通信中継基地局のそれぞれの位置関係から決定する方法を前提として行っている.
位置関係をもとにルーティングを決定する方法は,無線センサネットワークに関する議論にて多く検討が行われてきた.しかし,移動ロボットのように常時移動を行う通信端末の位置を想定したルーティング手法は,閉鎖空間や被災地のような環境において,視認による位置関係の把握や,センサを用いた測距による位置推定が困難であることがわかっている.そこで本研究では,Ultra Wide Band(UWB)を用いた測距による移動ロボットの位置推定手法を用いたルーティング手法の検討を行っている.2023年度は,UWBデバイスの設計開発と通信中継機と移動ロボットへの実装を行い,要求仕様を満たす精度での位置推定をが行えることを確認している. 2024年度には,提案手法を用いたネットワークの構築性・有効性とともに,ルーティングについての実利性の確認を行うことを想定している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では,研究計画として2022年度に「IEEE802.11axを用いる多段中継ネットワーク構築手法の開発」と「IEEE802.11axを実装する中継機の開発(ハード・ソフト)」,そして「提案手法のロボットへの実装・評価」を掲げて活動し,その成果をもとに2023年度に実環境におけるこれらの評価を効率性と実利性の観点から実施した.評価結果では,要求仕様を満たす内容を確認している.2023年度の計画では,「提案手法・開発物の実機評価」や「評価結果のフィードバック(実機・アルゴリズムの改善)」をあげており,「研究実績の概要」で述べたように概ね順調に研究活動を進めることができていると考える.
そして成果の一端として,本手法を用いた際に生じる課題として移動ロボットの移動によって生じるネットワークトポロジの変更を「ネットワークの切断」や「ネットワークトポロジの変更による通信品質低下」を生じさせないルーティング手法の実装を把握するに至った.このルーティング手法については,通信品質の確認とともに,UWBを用いた移動ロボットの測距・測位によって行う手法を考案し,ハードウェア・ソフトウェア双方への実装を進めており,測距・測位に対しての精度確認を行い,2024年度における実環境評価への準備を取り進めてきた.

今後の研究の推進方策

2024年度の研究では,これまでに議論と開発を進めてきた「Wi-Fi6による多段中継ネットワーク構築」,「ロボットの通信品質・接続性評価手法」,そして「UWBを用いたルーティング手法」について,実際の環境にてそれぞれ評価を行い,本申請課題である「マルチロボット運用を想定したWi-Fi6による多段中継ネットワーク構築手法の開発」に関しての統合的な評価を実施する.本評価では,計画に示している「IEEE802.11axと通信品質計測システムを実装した移動ロボットの開発」を行いながら取り組む予定である.また評価結果は,提案手法へすぐにフィードバックしながら,有効性・実利性面でのブラッシュアップをはかる予定である.
また本研究活動にて得られている成果としては,「移動ロボットの接続を想定したネットワークの構築手法」と「UWBを用いたルーティング決定手法」があり,これらの特許申請等についても2024年度に進める予定である.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] マルチロボット通信環境の構築を目的とした移動型多段中継デバイスの設計2023

    • 著者名/発表者名
      小俣 理音,澤井 圭,高木 昇,増田 寛之,本吉 達郎,Myagmardulam Bilguunmaa,布施陽太郎
    • 学会等名
      2023年度 電気学会,電子・情報・システム部門大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 閉鎖空間におけるUWBを搭載した移動ロボットによる協調自己位置推定手法2023

    • 著者名/発表者名
      小俣理音、増田寛之、高木昇、澤井圭、本吉達郎
    • 学会等名
      一般社団法人 日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門 ロボティクス・メカトロニクス 講演会2023
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 無線 LAN 切断による移動ロボット遭難防止のためのLoRaWANを用いたコマンド型多段中継遠隔退避システムにおける長距離操作性の評価2023

    • 著者名/発表者名
      横井亮祐、本吉達郎、増田寛之、高木昇、澤井圭
    • 学会等名
      一般社団法人 日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門 ロボティクス・メカトロニクス 講演会2023
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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