研究課題/領域番号 |
22K04020
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
|
研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
梅谷 智弘 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (10397630)
|
研究分担者 |
才脇 直樹 奈良女子大学, 工学系, 教授 (20252637)
横山 清子 名古屋市立大学, データサイエンス学部, 教授 (50174868)
田村 祐一 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (50311212)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 空間知能化システム / 見守りシステム / 空間制御 / コミュニケーションロボット / 空間計測 / 知能化空間 / 健康増進 / モニタリング / 支援システム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、構造や機能を柔軟に変更できる知能化空間を用いて、対象人物の心身の健康増進を常時支援するシステムを構築することにある。目的を達成するために、以下の学術的「問い」を解明する。(1) 申請者が取り組んだ簡便なアンビエント情報計測、モデリング技術を発展させた手法を用いて、人の周囲にある構成や種類が変化する機器を用いた柔軟かつ適切に日常生活を可視化できる知能化空間を構築し、十分なサービスを提供するための方法論を構築する。続いて、(2) 人の生活行動の連続性に対応した生活空間での継続的な健康増進支援を実現するシステムを構築し、検証により有用性を確認する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、対象者の心身の常時健康増進支援を実現するために、態様に応じて適切に行動を支援でき、継続的な支援方法をインタラクティブに選択できる多機能な知能化空間の構築に取り組む。令和5年度では人の周囲にあるセンサを連携させ知能化空間で得た計測情報を用いた心身状態の推定手法、計測結果を用いた空間制御手法、さらにはコミュニケーションロボットを用いた情報提示技術について研究開発を行った。 具体的には、令和4年度に引き続いて、ロボットを用いた空間地図の統合技術、ロボットのシステム統合技術の開発を行った。あわせて、継続的に情報を取得し、人の状態を推定するために、IoTデバイスを用いたクラウドネットワークによる情報収集システムの開発を行い、実作業環境における情報収集の可能性を検証した。また、収集した情報を用いて空間の制御を行う手法を開発し、実験により手法の可能性を見出した。 さらに、情報提示による支援の一環として、コミュニケーションロボットを用いた長期間稼働する実世界情報サービスシステムを構築し、実験による検証を行った。実験をとおして、人と音声対話を行うロボットに関する非言語コミュニケーションの可能性に関する知見を見出した。 これらの研究開発をとおして本研究の目的である、継続的な行動支援を行える知能化空間の制御手法の確立、また行動支援のための情報提示手法の確立につながる成果が得られた。それぞれの項目に関して、論文などの形で成果発表を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画の2年目では、計測結果と人の状態との関連付けを行い、対象者へのフィードバック情報を生成し、空間を制御する手法を開発することを目的としていた。人の周囲にあるセンサを連携させ知能化空間で得た計測情報を用いた心身状態の推定手法、計測結果を用いた空間制御手法、さらにはコミュニケーションロボットを用いた情報提示技術について研究開発を行い、一定の成果が得られた。また、論文や学会発表の形で研究成果の発信を行えた。そのため、おおむね順調に進展していると判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度では、これまでに得られた結果に対して、空間機能デバイスの連携、状態推定技術について検討を行い、要素技術の開発とともにシステムの統合に取り組むことで、本手法の可能性、有効性を検証する。 また、研究開始後に得られた、人-ロボットコミュニケーション技術に関しても深く検証し、健康増進の支援システムの開発に成果を取り込む。
|