研究課題/領域番号 |
22K04030
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
小柳 健一 富山県立大学, 工学部, 教授 (30335377)
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研究分担者 |
杉岡 健一 富山県立大学, 工学部, 准教授 (80438233)
木村 佳記 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (00571829)
木谷 尚美 富山県立大学, 看護学部, 教授 (50350806)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | バーチャルリアリティ / 力覚提示 / 機能性材料 / トレーニング / ハイブリッドシステム |
研究開始時の研究の概要 |
この研究では,どれくらいのリアルさがバーチャルリアリティ(VR)環境に必要なのかという問題に対し,力覚提示の力発生要素の種類(力覚提示の様式:アクティブ/パッシブ/ハイブリッド)という観点から迫る.力覚提示の様式や自由度を変えられる力覚提示スーツを開発し,適切な姿勢や動作から逸脱した場合に,力覚提示により教示することで,どういった力覚提示の様式や自由度が必要かを検証する.
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研究実績の概要 |
2年度目は,初年度に引き続き,力覚提示全身スーツの下半身に力覚を提示するパッシブ要素の設計を行った.初年度にパッシブ要素であるElectro-Adhesive Gel(EAG)の面積を求めた.EAGは,電場を印加すると表面の見かけの摩擦係数が増大し,せん断抵抗を発現するため,制動要素に使用できる.これを踏まえ,膝関節の運動に対して制動を加えるEAGの配置構造を具体的に設計しモックアップを製作した.すると,腕に比べ脚の力が大きいこともあって,EAGが制動力を発生させると,土台となるスーツ部分が身体上で変形し滑るため,身体に力が伝達されないことが分かった.そこで,身体に接触する部位に滑りが生じにくい新素材を用いることで,解決を図った.
一方,アクティブ要素には,Electro-Hydro-Dynamics Fluid(EHD)アクチュエータを用いる予定である.これは高電圧を印加することで流動圧力を発生する機能性材料であり,専用に設計した電極を有する.本年度は電極を力覚提示スーツに設置することを念頭に,具体的な電極の流路への挿入方法や形状を検討した. また,アクティブ要素にはオリジナルの空気圧アクチュエータを使うことも検討している.本年度は,グローブ型デバイスにEAGブレーキと共に組込み,その応答性を検証した.EAGの方が応答が早いため,先に空気圧アクチュエータを賦活するアルゴリズムを考案し,良好な成果を得た.ただ,空気圧アクチュエータの方に種々の高速化の工夫をしたところ,あまりEAGと変わらない応答性を得られたので,特別なアルゴリズムを使用しなくとも,良好な力覚提示が行える可能性がある.
さらに,看護教育におけるモーションデータの取得のため,車椅子と固定椅子間の移乗支援動作を対象とし,モーションキャプチャシステムを用いて様々な姿勢における関節座標等を記録した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の当初目的は,力覚提示全身スーツのパッシブ要素部分を完成させることであった.しかし,EAGブレーキを配置する土台となるスーツ部分という,想定していなかった部分での不具合があったため,研究が遅れ製作には至らなかった.また,EHD流体アクチュエータ要素も,安定な電極の設置手法の解明に時間を要している. 一方,空気圧アクチュエータとEAGブレーキによるハイブリッド力覚提示の試行は成功しており,全体としては予定した程度の進捗状況である. また,モーションキャプチャシステムを用いて,看護教育の移乗支援動作における全身のモーションデータを,十分な姿勢のバリエーションにおいて取得できた. 全体を通して,おおむね順調に進展していると言える.
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今後の研究の推進方策 |
まず,EAGを用いたパッシブ要素において,力覚提示全身スーツを完成させる.簡単な特性試験により,動作を確認する.また,水泳レースゲームを実装し融合させ,効果を予備的に検証する. EHD流体アクチュエータは,全身各部に提示すべき力から,各部の電極段数やセット数を確定させる. 初年度及び2年度目に取得したモーションデータを活用するため,2年度目に購入したVRコンテンツ歩行サポートコントローラを用いたアプリケーションを開発し,力覚提示要素の有無によるトレーニング効果の違いを,実験的に検証する.
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