研究課題/領域番号 |
22K04095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
久保 博嗣 立命館大学, 理工学部, 教授 (40633243)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 通信方式 / 変復調 / 伝搬解析 / 水中音響通信 / シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,水中音響通信において問題となる二重選択性伝搬環境を,計測・模擬する技術を検討する.水中音響通信では通信技術と同様,厳しい二重選択性に対応可能な伝搬路計測・模擬技術の確立が必須となる.本研究の狙いは,二重選択性が厳しい水中音響通信にて伝搬路を計測し,この計測値を用いて伝搬路を模擬する技術を確立することである.具体的な数値目標は,従来と比較して十倍以上厳しい二重選択性伝搬環境への対応を可能とすることである.本研究では,伝搬路計測を,瞬時ドップラーシフト計測とインパルス応答の時間変動計測の2ステップで実施し,これら計測結果をもとに伝送路を模擬することで,上記数値目標を達成する.
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研究実績の概要 |
本研究では,水中音響通信において問題となる二重選択性伝搬環境を,計測・模擬する技術を検討する.水中音響通信では通信技術と同様,厳しい二重選択性に対応可能な伝搬路計測・模擬技術の確立が必須となる.本研究の狙いは,二重選択性が厳しい水中音響通信にて伝搬路を計測し,この計測値を用いて伝搬路を模擬する技術を確立することである.具体的な数値目標は,従来と比較して十倍以上厳しい二重選択性伝搬環境への対応を可能とすることである.本研究では,伝搬路計測を,瞬時ドップラーシフト計測とインパルス応答の時間変動計測の2ステップで実施し,これら計測結果をもとに伝送路を模擬することで,上記数値目標を達成する. 本研究では,厳しい二重選択性環境となる移動時の水中音響通信の研究開発において,(a)二重選択性伝搬路の計測(チャネルサウンダ),(b)海洋移動環境の伝搬路模擬(チャネルシミュレータ),の2点に関して研究を実施する.ここで,上記(a)は,(a1)瞬時ドップラーシフトの計測と(a2)時変インパルス応答の計測という2つの課題に分割して議論する. 令和5年度は,上記(a2)に関して,インパルス応答の時間変動計測の研究を実施した.具体的には,インパルス応答計測において,標本化周期を制御するリサンプラを複数準備し,最適なリサンプラの出力に対応するインパルス応答を出力する技術を開発した.その結果,本研究成果により,従来より十倍以上厳しい二重選択性伝搬環境にてインパルス応答計測が可能なことを確認した.更に,上記(b)の海洋移動環境の伝搬路模擬(チャネルシミュレータ)に関する検討にも着手した. なお,上記成果にもとづき,査読付き論文が2件掲載され,学会発表を13件実施した(内招待講演は1件,奨励講演は1件)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りに進捗している. 研究実績の概要に記載の通り,当初の計画に則り,インパルス応答の時間変動計測の研究にて目標を達成している. 令和5年度成果のインパルス応答の時間変動計測の研究は,今後も継続して検討を実施する.他方,令和6年度成果予定の海洋移動環境の伝搬路模擬(チャネルシミュレータ)の検討にも着手した.
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は,上記(b)のために,チャネルサウンダを活用した海洋移動環境シミュレータ構築のための研究を実施する.本研究により,チャネルシミュレータにて実際の海洋移動環境に近い性能評価が可能なことを確認する.具体的には,⑤海洋環境オフラインチャネルサウンダと⑥海洋移動環境チャネルシミュレータに関する研究を実施する.上記⑤では,実海洋環境で実験計測することで,海洋移動環境チャネルパラメータを抽出する.上記⑥では,海洋移動環境チャネルパラメータをもとに,計算機にて海洋移動環境を模擬するチャネルシミュレータを作成する.
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