研究課題/領域番号 |
22K04128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
黒田 圭司 北里大学, 理学部, 准教授 (40469771)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | FBGセンサー / DFBレーザーアレイ / へテロダイン検出 / 時間波長分割多重 / ヘテロダイン検出 / 時間分割多重 / 波長分割多重 / 時間-波長分割多重 |
研究開始時の研究の概要 |
FBG(Fiber Bragg Grating)センサーはファイバーコアに刻まれた回折格子をセンサーヘッドとして用いて温度、歪、振動などの環境変化を検出するもので、トンネルや橋梁の劣化、斜面の地すべり監視などに用いられている。光源として1500nm通信波長帯DFB(Distributed Feedback)レーザーアレイを用いて周波数掃引パルスを発生させる。これによりFBGからの反射光に対して遅延自己ヘテロダイン測定を行い、ビート信号を検出することでFBGセンサーの高感度、高機能化を目指す。
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研究実績の概要 |
準分布型FBG(Fiber Bragg Grating)センサーは、ファイバーコアに刻まれた回折格子をセンサーヘッドとして用いて温度、歪、振動などの環境変化を検出する。軽量、長距離化、電源供給不要、耐電磁ノイズ性などの利点を持ち、トンネルや橋梁の劣化、斜面の地すべり監視などに用いられている。本提案では1.5ミクロン帯通信波長帯DFB(Distributed Feedback)レーザーアレイを用いて周波数掃引パルスを発生させ、FBGからの反射光と局部発振(参照)光との遅延自己ヘテロダイン測定を行い、ビート信号を検出することでFBGセンサーの高感度化を目標として挙げた。 初年度に時間分割多重、波長分割多重センサー動作を独立に行った。2年度はセンサーの自動化に向けてLabviewソフトでPCに取り込み、反射強度の計算、スペクトル表示を全て自動で行うシステムを構築した。そのうえで3波長10FBGの時間波長分割多重ハイブリッドセンサーを実現した。別の方向性としてファイバーループリングダウン法にFBGを組み込み、さらに新しいキャビティ構造を採用することで高精度化を行った。また二波長差動検波方式にDFBレーザーを光源として用いて高精度時間波長分割多重ハイブリッド動作を実現した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
独自のアイディアによる高感度化により、FBGセンサーの高機能化/多点化を初年度に行ってきたが、そこでは手動による波長掃引とデータ取り込みを行う測定であった。そこで2年度目は温度コントローラーによる自動波長掃引、Labviewソフトを用いた自動データ取り込みシステムを構築しセンサーの高機能化を行った。また時間分割多重、波長分割多重を独立に行っていたものを同時に行うハイブリッドシステムを構築し、さらなる多点化への道筋を作った。現状では使用できるFBGの個数に制限があるため10個程度の小規模センサー動作の実証にとどまっているが、レーザーの変調条件を最適化すれば大規模化につながる可能性を示唆する結果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでは比較的短い距離、または長距離単一センサーの測定を行ってきたが、次年度は50km程度の範囲まで測定距離を延伸する。さらに任意の位置にセンサーヘッドを配置する分散型集中型センサーシステムや、光の分岐を用いることによるマルチパス化で多点化、任意配置化にトラブル耐性を兼ね備えたシステムの構築を行いたい。
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