研究課題/領域番号 |
22K04158
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
佐藤 孝雄 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (00347527)
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研究分担者 |
川口 夏樹 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (90824392)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | データ駆動 / マルチレート / マルチループ / 最適化 / ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
データから大規模ネットワーク全体を直接理解・制御するトップダウン型の手段となるデータ科学の基礎研究として、周期が異なる複数の制御ループが相互接続されたマルチレート/マルチループ(MR/ML)系に対する研究を行う。データ駆動型制御手法は制御データから直接解析・設計が行えるため、MR/ML系のように複雑な系に対する有用な手段となる。本研究では、データからMR/ML系の解析と設計を実現する方法について研究を行い、機械系の代表的なMR/ML系であるモーションシステムへ適用し、研究成果の検証を行う。
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研究実績の概要 |
データから大規模ネットワーク全体を直接理解・制御するトップダウン型の手段となるデータ科学の基礎研究として,周期が異なる複数の制御ループが相互接続されたマルチレート/マルチループ系に対する研究を行った.このような複雑な系に対しては,個々の構成要素の理解に基づいて集合全体を理解して設計するモデルベース手法はその手間と費用がかかるばかりではなく,それらを統一的に扱うことは困難であった.そこで,本研究では,制御データから直接解析・設計が行えるデータ駆動型制御手法によるアプローチについて検討した.しかしながら,従来はマルチレート/マルチループ系に対する有用なデータ駆動設計法は提案されていなかったため,新たにその設計方法について検討を行った. さらに,個別の対象の振る舞いだけでなくそれを取り囲む全体の振る舞いを捉えるためには,構成する各要素を専門的に研究した上でそれらの結果を統合的に検討することが考えられる.しかし,全ての要素を網羅した研究を少数の研究者のみで達成するのは現実的には困難であるが,制御工学の知見を用いることで分野の違いを意識することなく対象の振る舞いを抽象化し一般化することが可能となる。このような背景から、制御工学的な見地に立脚して大規模ネットワークとして表せる世界の振る舞いを理解し、操る方法を検討することは制御工学の研究者だけでなく、社会学、経済学、医療分野等においても必要とされている課題であると考えられる。 以上から,多種多様な要素が互いに結びついたマルチレート/マルチループ系として表せる大規模ネットワーク全体をデータによって理解・制御することを工学的に解決することが求められる。本研究では、このような課題に対し、多種多様な要素が互いに結びついたマルチレート/マルチループ系として表せる大規模ネットワーク全体をデータによって理解・制御することを工学的に解決する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
機械・電気系のようにその構成要素を分割して全体の把握が比較的容易な分野とは異なり,自然界や人体などは個々の要素の理解だけでは全体の理解・把握が容易ではない.本研究ではこのように個々の理解だけではその把握・制御が困難な系に対する検討を新たに行った.本研究では入出力のデータのみから人体を制御する方法について新たに検討した.過去の研究では人体の動特性を同定した上で設計を行っていた.しかし,この方法では被験者の負担が非常に大きいため,全ての人々にとって利用可能な技術とは言い難い.それに対して本研究では,従来の方法に比べ被験者の負担が少ない方法について検討している.
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今後の研究の推進方策 |
これまでは機械・電気系のように個々の分析が可能な制御対象について検討してきたが,今後は人体のように様々な要素が相互に結びついてその理解が容易でない系に対しさまざまなデータ駆動アプローチによる理解と制御を行う方法について検討を行う予定である.
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