研究課題/領域番号 |
22K04253
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
|
研究機関 | 東北大学 (2023) 北海道大学 (2022) |
研究代表者 |
湧田 雄基 東北大学, 工学研究科, 特任教授 (00377847)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | データサイエンス / 機械学習 / AI / データ分析 / ヒューマンインタフェース |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、AIの活用を通じたモデルの構築と更新(持続的モデリング)を行う。このとき、人による教示データと分析結果とが相違したデータ(FN: False Negativeレコード)について、相違の根拠を個別のデータレコードにより解釈し〔研究課題1〕,この結果について指標や特徴量などの論理的関係に基づき文章を生成し、人に対し説明する手法〔研究課題2〕を研究する。さらに、この対話的操作を実現するデータ処理とユーザインタフェースを実装し、データサイエンス(DS)の実務での活用を試行する〔研究課題3〕.以上により、持続的なAIモデルの評価と更新のサイクルの実現を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究では,インフラ維持管理分野を対象事例として,実業務における活用を通じた構造物健全度判別のAIモデルの構築と更新(持続的モデリング)を行う.このとき,人による教示データと分析結果とが相違したデータについて,相違の根拠を個別のデータレコードにより解釈し,この結果の可視化及び説明手法を研究する.以上により,持続的なAIモデルの評価と更新のサイクルの実現を目指す. 令和5年度は,研究期間の2年度目として,特に,研究課題1で扱う判別モデリング手法ならびに,判別結果の誤答となったFNレコード群に着目し誤答の根拠指標となる判別への影響度算出手法の設計と実装を進めた.また,研究に用いるデータの前処理及びデータクレンジング処理の改良,処理ソフトウェアプログラムの実装についても進めた.分析手法については,Random Forest,LightGBMを主として利用し,モデリングを行った. また,研究課題2に関して,AIによる判別結果と正解データ(人による判別結果)との乖離に関して,人に説明を行うための文章生成に必要な辞書データの改良を進めた.加えて,研究課題1で算出した判別における誤答時の正解データとの乖離指標の算出と可視化の手法についての設計を進めた. 研究課題3については,「DS試行支援プラットフォーム」の準備として,データ前処理・分析処理に関して,プラットフォーム上で動作するよう,処理ソフトウェアソースコードの実装並びにリファクタリングを行ったほか,分析結果の日本語文章による表現に必要な語彙およびその構造を含む辞書の整備および読み込み,表示に関する処理の検討を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究提案書に記載の実施計画に基づき,研究計画を次の3つの研究課題に分割し,推進している. 「研究課題1.FNデータレコードの判別貢献・乖離情報の算出」,「研究課題2.分析結果の論理的説明技術とユーザインタフェースの構築」,「研究課題3.DSプラットフォームを用いたモデルの持続的評価と更新」.以上について,令和4年度までに,研究課題1及び2について着手し,令和5年度において研究課題1の具体的な手法の設計を進めた.ただし,研究課題1における,AIによる判別結果の乖離を示す指標の設計や実装についての見直しを行ったこと等により,研究課題2への着手が若干遅延ぎみとなっている.今後,研究課題1と2の連携部分の実装や,3の推進などを計画的に実施する予定である. 従って,研究達成度の区分については,「やや遅れている」とした.
|
今後の研究の推進方策 |
研究提案書に記載の内容に沿って,研究計画を3つの研究課題に分割し,推進しているが,令和6年度においては,特に「研究課題1.FNデータレコードの判別貢献・乖離情報の算出」方法に加えて,これに対応する内容として,「研究課題2.分析結果の論理的説明技術とユーザインタフェースの構築」の中の対象レコード間の乖離に関する距離値の可視化方法の作成と実装を進める.いずれも,適宜,手法の見直しを行い,技術の改善等を進める予定である. また,機械学習に関する最新の技術動向および,研究結果に応じて,プロジェクト計画および実施計画線表を見直し,適宜,進捗状況を確認するなど,自身で定期的かつ計画的なプロジェクト管理に務める.
|