研究課題/領域番号 |
22K04270
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
上野 敦 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (50232765)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | コンクリート舗装 / 路面テクスチャ / すべり抵抗性 / テクスチャ / CO2固定量 |
研究開始時の研究の概要 |
耐久性が高く,走行または歩行安全性が供用中も長い期間持続できるコンクリート舗装の提案を目的とし,舗装表面のすべり抵抗性に支配的な影響を及ぼす表面の凹凸の指標を明確にする。その上で,舗装の供用に伴う摩耗を受けた場合に,すべり抵抗性維持に有効となる凹凸を維持できる配合構成を検討する。また,環境貢献の側面から,屋外曝露したコンクリート舗装版による大気中のCO2固定量の時間の経過に伴う変化を示す。
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研究実績の概要 |
コンクリート舗装表面の凹凸(テクスチャ)を定量的に把握し,数値化した複数の舗装表面のテクスチャ指標が舗装のすべり抵抗性に及ぼす影響を分析した。実験では,研究協力者とともに,試験車両の走行回数が異なる路面を対象に,レーザプロファイル測定装置により路面の2次元および3次元座標を取得するとともに,同じ箇所での路面のすべり抵抗性をダイナミックフリクションテスタで測定した。この結果,路面のすべり抵抗性を表現するために適切と考えられる2次元および3次元の路面テクスチャ指標の組み合わせを,各指標の持つ意味とともに評価した。 次に,摩耗してすり減ってゆく過程で,すべり抵抗性の維持性が高い路面テクスチャを供給できるコンクリートの使用材料および配合条件について検討した。この検討では,使用材料と配合条件(細骨材の量,粒度およびマイクロテクスチャの形成に有効な硬質の細粒子の粒径と量)を変化させたモルタル供試体を作製し,研究協力者が所有する3輪式走行摩耗試験機によって車輪走行に伴う摩耗を再現した。摩耗作用の進行に伴う,着目した複数のテクスチャ指標およびすべり抵抗性の変化を経時的に計測し,両者の相関について検討した。この結果,路面のテクスチャの維持の観点からは,細骨材を置換する形で使用する粒径の小さな硬質の細粒子による摩耗時のマイクロテクスチャの供給の有効性が示され,このことによる,路面のすべり抵抗の継続性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に照らし,路面のすべり抵抗性に強く影響するテクスチャ指標の明確化の面で,順調に進捗していると考える。また,実験室内でのコンクリートの使用材料および配合条件に関する検討も概ね予定どおりに進捗し,国内学会発表,雑誌掲載論文として公開した。また,国際ジャーナルに投稿する論文として取りまとめを行い,投稿を完了した。
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今後の研究の推進方策 |
すべり抵抗性に及ぼすテクスチャの評価は,すでに終了している。今年度は,課題となった他の評価指標に関する検討を継続するとともに,曝露中の舗装用コンクリートのCO2固定量に関する検討を行う予定である。また,学会発表を行う予定としている。
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