研究課題/領域番号 |
22K04274
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
櫨原 弘貴 福岡大学, 工学部, 准教授 (70580182)
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研究分担者 |
山田 悠二 山口大学, 大学院創成科学研究科, 講師 (00805674)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | カーボンニュートラル / 炭酸化 / 中性化 / 高耐久化 / 高耐久 |
研究開始時の研究の概要 |
CO2排出削減・回収に着目した様々なコンクリート製造・製品の研究開発が進められているが,その成果は無筋コンクリートや小型プレキャスト製品への適用に留まっている。CO2削減・回収と耐久性確保の両者が成立すれば,一般土木構造物への構造体としての利用が可能になると言える。本研究課題は,CO2の吸収量を最大化させつつも,コンクリート中のCa(OH)2が炭酸化されても中性化を生じさせない新たな理論の構築とそれを可能とする添加材料の提示を目的としている。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、CO2の吸収量を最大化させつつも,コンクリート中のCa(OH)2が炭酸化されても中性化を生じさせない新たな理論の構築とそれを可能とする添加材料の提示を目的として、レディーミクストコンクリートへの適用性を示すことにある。 昨年度から3カ所で暴露を実施した供試体および促進試験により鉄筋防錆性能を自然電位や分極曲線より評価を行った。暴露におけるBFS70%,80%に添加剤を加えた供試体は、BFS50%と同等の耐久性が現時点では得られている。ただし,暴露期間が短いことからも継続的に評価を行っていく予定である。一方の複合劣化環境を模擬した促進試験では,BFS90%に添加剤を加えたものは,BFS50%に比べて耐腐食性が劣り,BFS90%程度のコンクリートへの適用は難しいと考えられたが,BFS70%,80%ではカソード・アノード反応共に腐食電流密度が顕著に抑制される結果が得られた。より高耐久なコンクリートになりうることを期待できた。 その他にも,乾燥収縮についても検討を行った結果,BFSの置換率が高くなるに従い収縮ひずみも大きくなるが,添加剤を加えることで,BFS70~90%の収縮ひずみをBFS50%の約1/2程度に抑制できる結果が得られている。BFSを高置換した際に懸念される収縮ひび割れ発生に対しても抑制効果が期待できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の実施計画どおり、実験を実施することができている。ただし、本年度実施予定であった添加剤の改良については、既に試験体を作製して種々の実験を行っているが、当初予定よりも遅れて供試体を作製した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、中性化抑制機構を種々の化学分析を用いて詳細な検討を行っていくこととし、その他、暴露試験体の経時的な計測および改良型添加剤を用いた配合設計について検討を開始し、レディーミクストコンクリートへの適用可能性を示す予定である。
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