• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

狭小領域対応型・微弱打検装置の開発および構造内空洞の高精度トポロジー同定法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K04283
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分22020:構造工学および地震工学関連
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

倉橋 貴彦  長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (00467945)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードレベルセット型トポロジー最適化 / 非破壊検査 / 機械学習 / 有限要素法 / 欠陥トポロジー同定 / コンクリート構造 / 打撃試験 / 計算力学 / データサイエンス
研究開始時の研究の概要

本研究では,打撃試験(打撃点検)における表面応答データからコンクリート構造内の欠陥の形態(トポロジー)の同定手法を構築する.打撃試験の対象としては,狭小領域を対象とし,人間の手が入らない空間において,小型打検装置により取得した表面応答データを用いて,欠陥のトポロジー同定を行うことを想定している.欠陥のトポロジー同定の解析においては,トポロジー最適化の理論を応用し,「打撃表面における応答値により定義した評価関数」を最小とする欠陥トポロジーを同定する.打撃応答のシミュレーション(非定常振動解析)に対しては,6面体要素を用いた3次元の有限要素法(FEM)およびニューマークβ法を適用する.

研究実績の概要

昨年度開発を行った遊間における小型・微弱打撃試験装置を用いて空洞トポロジーの同定解析に関する検討を実施した.トポロジー同定解析においては,試験片表面の観測点における変位応答の実測値とシミュレーション結果の差の二乗値を時間積分した値を評価関数とし,振動方程式を制約条件式とし,評価関数の制約条件付き最小化問題として定式化を行った.制約条件を考慮した評価関数(ラグランジュ関数)の第一変分が零となる式を誘導し,停留条件の式を用いて同定解析を行う.同定解析では,空洞トポロジーを仮定し,振動方程式の計算,随伴方程式の計算,感度の計算,反応拡散方程式によるレベルセット関数の更新の順に計算を行い,レベルセット関数の分布により空洞トポロジーを更新し,振動方程式を再度計算する流れで計算を進める.Prof. J.Baigesの論文を参考に,重み付き感度を取り入れた空洞形態同定のプログラムについては,計算内で使用するパラメータにおいて領域内で一定値を取るものを解析対象領域において分布させるように調節し解析を行った所,欠陥同定の精度が向上することを確認した.
また,機械学習モデルに対する検討では,学習データ(打撃試験における表面応答データ)にノイズを付加したモデルに対して欠陥同定解析を実施し,使用するネットワークを変えることで汎化性能の違いについて考察を行った.CNN,ResNet,SANを変えて実施した所,欠陥同定精度および計算時間の観点からResNetが汎化性能の高いネットワークであるという結論に至った.
機械学習の検討については,R5年度に論文誌「材料」に投稿し受理されており,トポロジー最適化に関する検討については,上記の点を整理し,研究成果を審査付きの論文として取りまとめる予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当研究グループにおいて作成した欠陥形態の同定プログラムは,実際の打撃試験のデータを用いて実行ができるようになってきており,順調に研究は進んでいる.また,開発した打撃試験装置を用いて,変位応答データの取得ができるようになり,取得した変位データを用いた構造内空洞の形状同定解析も実施できている.変位応答の取得点の位置や,数等が空洞の同定形状へ与える影響に関する考察は未着手であるため,今後検討を予定している.

今後の研究の推進方策

作成した治具の打撃力が弱く,現状ではコンクリートを対象として使用するには困難な状況である.この点については,また次年度改めて考えを進めていく予定である.また,変位観測点の設置位置や数が,欠陥形態の同定に与える影響については今度検討を進める予定である.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Application of level-set type topology optimization for defect topology identification analysis using hammering response data2023

    • 著者名/発表者名
      Kurahashi Takahiko、Koike Towa、Kishida Masayuki、Murakami Yuki、Ikeda Fujio
    • 雑誌名

      Materials Today: Proceedings

      巻: 97 ページ: 1-7

    • DOI

      10.1016/j.matpr.2023.03.261

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Numerical studies for defect topology identification based on the adjoint variable and the finite element methods2023

    • 著者名/発表者名
      KURAHASHI Takahiko、TAKEUCHI Kengo、KOIKE Towa、KISHIDA Masayuki、MURAKAMI Yuki、IKEDA Fujio
    • 雑誌名

      Mechanical Engineering Journal

      巻: 10 号: 3 ページ: 23-00090-23-00090

    • DOI

      10.1299/mej.23-00090

    • ISSN
      2187-9745
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Identification analysis of defect topologies using level-set-based topology optimization with weighted sensitivity2023

    • 著者名/発表者名
      Towa Koike, Takahiko Kurahashi, Masayuki Kishida, Yuki Murakami and Fujio Ikeda
    • 学会等名
      ICIAM2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 非破壊打撃試験データを用いた逆解析に基づく構造内欠陥形態の同定解析(トポロジー最適化理論および機械学習の適用)2023

    • 著者名/発表者名
      倉橋 貴彦,小池 永遠,山本 一樹
    • 学会等名
      日本機械学会M&M2023材料力学カンファレンス
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] レベルセット型トポロジー最適化に基づく構造内の欠陥トポロジーの同定解析に対する重み付き感度の適用2023

    • 著者名/発表者名
      小池 永遠,倉橋 貴彦,岸田 真幸,村上 祐貴,池田 富士雄
    • 学会等名
      日本機械学会第36回計算力学講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 重み付き感度を用いたレベルセット型トポロジー最適化に基づく欠陥トポロジーの同定解析2023

    • 著者名/発表者名
      小池 永遠,倉橋 貴彦,岸田 真幸,村上 祐貴,池田 富士雄
    • 学会等名
      日本機械学会 北陸信越支部 2023年合同講演会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 打撃試験データを用いたレベルセット型トポロジー最適化に基づく空洞形態の同定解析2022

    • 著者名/発表者名
      倉橋 貴彦,竹内 健悟,小池 永遠,村上 祐貴,池田 富士雄
    • 学会等名
      日本機械学会第14回最適化シンポジウム(OPTIS2022)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Application of level-set type topology optimization for defect topology identification analysis using hammering response data2022

    • 著者名/発表者名
      Takahiko Kurahashi, Towa Koike, Masayuki Kishida, Yuki Murakami and Fujio Ikeda
    • 学会等名
      3rd Indo Japan Bilateral Symposium on Futuristic Materials and Manufacturing for Sustainable Development Goals
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 計算力学の基礎 数値解析から最適設計まで2023

    • 著者名/発表者名
      倉橋 貴彦,史 金星
    • 総ページ数
      183
    • 出版者
      共立出版㈱
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 数理設計研究室

    • URL

      https://mcweb.nagaokaut.ac.jp/~kurahashi/index.php?id=1

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi