研究課題/領域番号 |
22K04295
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 函館工業高等専門学校 |
研究代表者 |
渡辺 力 函館工業高等専門学校, 社会基盤工学科, 教授 (90249714)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Reigin-wise ZIG-ZAG理論 / 自由振動解析 / ハイアラーキ要素 / 複合材料 / 剥離解析 / 三次元応力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,複合材料で補強された鋼ならびにコンクリート構造に対する高精度な構造解析のために,改良ZIG-ZAG理論とRegion-wise ZIG-ZAG理論に基づいたハイアラーキ複合材料要素(改良ZIG-ZAG理論モデル,Region-wise ZIG-ZAG理論モデル,階層型粘着要素)を開発し,このハイアラーキ複合材料要素の精度と適用性を検証する。さらに,連続体要素,RC・PC要素,複合材料要素,粘着要素を用いた階層型モデルよる全体解析法を開発し,接着接合された複合材料の剥離挙動を正確に評価できる効果的な構造解析法に発展させる。
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研究実績の概要 |
研究代表者は,これまでに異方性積層構造とその剥離解析に有効な改良ZIG-ZAG理論,Region-wise ZIG-ZAG理論を研究開発している。本研究では,これらの理論(数学モデル)に基づいたハイアラーキ複合材料要素(改良ZIG-ZAG理論モデル,Region-wise ZIG-ZAG理論モデル,階層型粘着要素)を開発する。このハイアラーキ複合材料要素により,複合材料で補強された鋼ならびにコンクリート構造に対する高精度な構造解析が可能となる。 本研究のハイアラーキ連続体要素(階層型モデル)は,三次元弾性理論に基づいた階層型ソリッド要素において,種々の厚板理論と同じ変位場を規定した要素である。この階層型モデルに改良ZIG-ZAG理論とReigin-wise ZIG-ZAG理論を組み込み,ハイアラーキ複合材料要素(改良ZZ理論モデルとRWZZ理論モデル)を開発する。 したがって,ハイアラーキ連続体要素の適用性を拡張するためには,Reigin-wise ZIG-ZAG理論自体の適用性を拡張する必要がある。これにより,本年度においては,Region-wise ZIG-ZAG理論を自由振動解析に適用し,Region-wise ZIG-ZAG理論の適用性の拡張を図った。異方性積層板と等方性平板の自由振動解析にRegion-wise ZIG-ZAG理論を適用し,精度と適用性を調べ,自由振動解析のための仮想ラミナを用いる方法を構築するなど,理論の適用性を拡張した。その結果,Region-wise ZIG-ZAG理論により,自由振動解析において面内振動モードには効果の無いZIG-ZAG 理論の適用性を大幅に拡張できることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で開発するハイアラーキ連続体要素(階層型モデル)は,三次元弾性理論に基づいた階層型ソリッド要素において,種々の厚板理論と同じ変位場を規定した要素である。この階層型モデルに改良ZIG-ZAG理論とReigin-wise ZIG-ZAG理論を組み込み,ハイアラーキ複合材料要素(改良ZZ理論モデルとRWZZ理論モデル)を開発することが本研究の最終目標である。 したがって,ハイアラーキ連続体要素の適用性を拡張するためには,Reigin-wise ZIG-ZAG理論自体の適用性を拡張する必要がある。これにより,本年度においては,Region-wise ZIG-ZAG理論を自由振動解析に適用し,Region-wise ZIG-ZAG理論の適用性の拡張を図った。異方性積層板と等方性平板の自由振動解析にRegion-wise ZIG-ZAG理論を適用し,精度と適用性を調べ,自由振動解析のための仮想ラミナを用いる方法を構築するなど,理論の適用性を拡張した。その結果,Region-wise ZIG-ZAG理論により,自由振動解析において面内振動モードには効果の無いZIG-ZAG 理論の適用性を大幅に拡張できることを明らかにした。 昨年度において,Region-wise ZIG-ZAG理論の適用性を十分に拡張することができた。本年度からは,Region-wise ZIG-ZAG理論を組み込んだハイアラーキ連続体要素の定式化,プログラム開発を進めて行く。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者は,これまでに異方性積層構造とその剥離解析に有効な改良ZIG-ZAG理論,Region-wise ZIG-ZAG理論を研究開発している。酒年度において,Region-wise ZIG-ZAG理論を自由振動解析に適用性し,Region-wise ZIG-ZAG理論の適用性を十分に拡張することができた。本年度からは,Region-wise ZIG-ZAG理論を組み込んだハイアラーキ連続体要素の定式化,プログラム開発を次のような計画で進めて行く。 本研究のハイアラーキ連続体要素(階層型モデル)は,三次元弾性理論に基づいた階層型ソリッド要素において,種々の厚板理論と同じ変位場を規定した要素である。この階層型モデルに改良ZIG-ZAG理論とReigin-wise ZIG-ZAG理論を組み込み,ハイアラーキ複合材料要素(改良ZZ理論モデルとRWZZ理論モデル)を開発する。改良ZZ理論モデルはFRPなどの異方性積層板のモデル化に,RWZZ理論モデルは鋼やコンクリート構造(等方性平板)に複合材料(異方性積層)が接着接合された部材のモデル化に用いる。また,剥離の挙動解析は,ハイアラーキ連続体要素(等方性平板)と改良ZZ理論モデル(異方性積層)を用いて行うが,それらの接着状態と分離状態を評価するために破壊力学に基づいた階層型粘着要素を開発する。RWZZ理論モデルにも階層型粘着要素を組み込み,計算効率を高める。
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