研究課題/領域番号 |
22K04306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
野村 瞬 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (20705701)
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研究分担者 |
谷 和夫 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (50313466)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 海底地盤 / 洋上風力発電 / 可視化技術 / 杭構造物 / 海洋地盤 / 数値解析 / 模型試験 |
研究開始時の研究の概要 |
洋上風力発電における基礎構造物の需要拡大に伴い、水深50m以深の海底地盤上で安全に早く杭基礎を打設する技術の重要度が増してきている。海洋での打設作業は、作業性が著しく悪いので、シップタイムが制限される厳しい条件でも短時間で確実に施工を完了できる革新的な技術が必要とされている。 海洋地盤上で簡便かつ短時間で杭基礎の施工を完了するための技術確立に向け、本研究では、構造物貫入中の地盤と構造物の高精度可視化に挑戦する。また、貫入試験機を用いて最適な杭の打設工法や杭形状・構造を検討する。加えて、土-水連成有限要素解析システムに構造物側を適用することで進化を図る。
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研究実績の概要 |
洋上風力発電における基礎構造物の需要拡大に伴い、水深50m以深の海底地盤上で安全に早く杭基礎を打設する技術の重要度が増してきている。しかしながら、高深度の海洋地盤における杭基礎は施工実績が極めて少なく、経験則に基づく知見が蓄積されていない。特に、海洋での打設作業は、作業性が著しく悪いので、シップタイムが制限される厳しい条件でも短時間で確実に施工を完了できる革新的な技術が必要とされている。 また、海洋杭の研究は、古くから海洋土木の分野で積極的に行われてきた。現場のニーズに合わせて杭の工法やサイズが決定され、一定の設計強度が担保されれば、それ以上に技術開発が望まれないという特性上、90%以上がモノパイルの打設杭によって賄われてきたという背景がある。しかしながら、1990年代以降の海洋杭の大型化に応じて施工性が急激に減少するとともに、騒音や振動の抑制といった海洋生物への影響を考慮した施工が望まれるようになっており、革新的な施工法や最適な杭配置による強靭な海底杭基礎構造の構築が喫緊の課題となっている。 簡便かつ短時間で杭基礎の施工を完了するための技術確立に向け、2022年度は、開発中の地盤透明化技術を応用し、構造物貫入中の地盤と構造物の高精度可視化に挑戦した。適切な材料選定や温度管理を進めることで、地盤内を高精度に可視化することに成功した。また、載荷試験装置の設計・政策を進めることにより、模型構造物の地盤への貫入過程を簡便に観察することに成功し、予備的な条件のもとで画像解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究初年度は、地盤透明化技術の高度化を進めた。具体的には、粒状材料の均質性確保や間隙流体の温度管理、入射光波形の制御等を実施し、既往の画像解析手法が適用可能になる精度まで材料透過性を確保する手法を開発できた。また、貫入試験機を用いた載荷試験を実施し、地盤貫入時の杭構造物と地盤の界面の高解像可視化により、地盤と構造遺物の相互作用の定量化を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
貫入試験装置の改良を進め、回転等を取り入れた動的貫入法の検討により、施工法による界面状態の変化や施工効率の違いを議論する。並行して、先端やロッドの形状を変化させた試験杭や複数の施工プロセスによる貫入手法を検討し、地盤と杭の時空間変化を定量化する予定である。
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