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気象要因の時空間的な非一様性に着目した山地湖沼における貧酸素水塊出現機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K04329
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分22040:水工学関連
研究機関信州大学

研究代表者

豊田 政史  信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (60324232)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード貧酸素水塊 / 湖水流動
研究開始時の研究の概要

本研究で対象とする長野県諏訪湖は,標高約750mに位置する山地湖沼である.先行研究が多く存在する低平地に存在する湖沼(たとえば,霞ヶ浦,中海・宍道湖,網走湖など)と異なり,湖の周りを山で囲まれているために,気象の空間的な非一様性が強い.本研究では,魚および貝の年間漁獲量が大幅な減少傾向にある諏訪湖において,その減少と大きな関連があると考えられる貧酸素水塊の時空間特性を現地観測により明らかにし,その特性と気象の空間的な非一様性との関連を,数値解析を用いながら解明する.

研究実績の概要

本研究では,詳細な現地観測と大気・湖水の流動数値モデルを用いて,湖内の貧酸素水塊分布と湖周辺の時空間的に非一様な気象条件を考慮した上で,貧酸素水塊の出現機構を解明することを目的としている.この機構が明らかになれば,国内外の湖における貧酸素問題解決の一助になり,水質問題解決に向けた効率的な観測体制の提案にもつながる可能性があると考えている.
当初は研究対象としている諏訪湖での現地観測を予定していたが,長野県が令和2年度夏季に行った現地での連続観測結果を入手することができたため,この現地観測結果を分析した.
これまで単発的にしか得られていなかった風の特性を定量的に明らかにできた.具体的には,以下の結果が得られた.1)湖水流動に大きな影響を及ぼすと思われる強風時の卓越風向(南東,西北西)およびその時間帯が明確になった.2)空間的な風の非一様性に関しては,南東の強風時は湖面全体に一様風が吹くのに対し,西北西の強風時は湖北東部で弱くなる非一様風である.また,これらの強風時の風速の大きさに関しても具体的な数字を得られた.
貧酸素状態発生に関しては,水深3.0m以浅では夜の初めから朝にかけて多くみられるのに対し,水深4.0m以深では時間帯に関係なくみられるという時間的特性が明らかになった.
上記の風に関する現地観測結果の分析に並行して,突発的な貧酸素水塊の出現に影響を及ぼす可能性がある内部ケルビン波に関する検討を上記の現地観測結果および数値実験により行った.その結果,諏訪湖では内部ケルビン波が起きている可能性が高いことが確認できた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

連続観測データに基づいて風の非一様性および貧酸素状態発生の時間的特性について数値的に明らかにし,内部ケルビン波に関する数値実験を行うことができたため.

今後の研究の推進方策

令和2年度の諏訪湖での現地観測結果をより詳細に検討するとともに,その後に行った諏訪湖での現地観測結果を整理する.現地観測から明らかになったメカニズムを検証するために数値実験を行い,最終的には湖周辺の時空間的に非一様な気象条件と湖内の貧酸素水塊出現機構との関連性を明らかにすることをめざす.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 2020年夏期における諏訪湖上および湖周に吹く風に関する時空間特性の分析2023

    • 著者名/発表者名
      林美佑・飯室遼・豊田政史
    • 学会等名
      日本陸水学会甲信越支部会第49回研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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