研究課題/領域番号 |
22K04368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
轟 朝幸 日本大学, 理工学部, 教授 (60262036)
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研究分担者 |
兵頭 知 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (90778341)
吉岡 慶祐 日本大学, 理工学部, 准教授 (30755541)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 災害時交通 / 空港アクセス |
研究開始時の研究の概要 |
令和元年度に関東を襲った台風15号により,成田国際空港がアクセス機能を喪失して陸の孤島化したことは大きな社会的問題となった.この問題の所在を明らかにして,基幹空港を災害時においても機能維持するための将来への備えは極めて重要である. 本研究では,まず,成田空港を対象として災害時における空港周辺のアクセス交通の機能障害の実態を明らかにする.それを踏まえ,輸送計画シミュレーション手法を開発し,それを用いて鉄道等の復旧過程を前提として適切な代替交通を提供できる輸送計画のあり方について検討する.
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研究実績の概要 |
令和元年度に関東を襲った台風15号により,成田国際空港がアクセス機能を喪失して陸の孤島化したことは大きな社会的問題となった。この問題の所在を明らかにして,基幹空港を災害時においても機能維持するための将来への備えは極めて重要である。そこで本研究では,成田空港を対象として災害時における空港周辺のアクセス交通の機能障害の実態を明らかにする。それを踏まえ,輸送計画シミュレーション手法を開発し,それを用いて鉄道等の復旧過程を前提として適切な代替交通を提供できる輸送計画のあり方について検討する。 具体的には,基幹空港において(成田国際空港を主な対象として),大規模災害時の旅客滞留の緩和および従業員などの航空・空港関係者の参集のための輸送を確実かつ効果的に運用するために,①令和元年台風15号による成田空港関連の交通被害の実態調査,②空港アクセスの災害時交通マネジメントのための交通資源の検討,③空港アクセスの輸送プライオリティの検討,④災害時の輸送計画シミュレーションの開発,⑤災害時の輸送計画に関する提言を行うものである。 今年度は,国土交通省道路局の協力により,災害発生時のETC2.0データを入手することができ,道路の路線別および区間別の交通実態を詳細に把握した。また,航空および空港関連の従業員の参集を対象に,臨時バスの手配を仮定して,台風襲来時の交通実態の場合,および緊急輸送道路の通行を許可した場合について輸送シミュレーションを実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
基幹空港において(成田国際空港を主な対象として),大規模災害時の旅客滞留の緩和および関係者輸送を確実かつ効果的に運用するために,前年度に引き続き,①令和元年台風15号による成田空港関連の交通被害の実態調査を進めてきた。具体的には,今年度はETC2.0データを新たに入手して,成田空港と首都圏各地の間の所要時間の変化,道路別・区間別の所要時間を分析した。その結果,災害時には一般道においても,重大な交通障害が生じていたことが明らかとなった。 また,②空港アクセスの災害時交通マネジメントのための交通資源の検討,③空港アクセスの輸送プライオリティの検討,④災害時の輸送計画シミュレーションの開発,について検討を進めた。今年度は,まずは航空及び空港の運用に関わる従業員の参集を対象として,災害時の実態と課題を整理し,輸送プライオリティを仮定して,一般道でのバス輸送の可能性について輸送シミュレーションにより検討を行った。その結果,台風15号と同様の交通状況では,従業員の参集に多大な影響があることが明らかになった。そこで,緊急輸送道路の早期啓開および参集用バスの緊急輸送道路の通行を許可した場合の輸送シミュレーションを行い,それによる効果が大きいことも明らかとなった。 一方で,輸送シミュレーションのシナリオおよび参集状況の仮定は,実態を十分に即したものとは未だなっていない。また,アクセス交通の障害によって滞留した旅客の帰宅など流出を対象とした輸送シミュレーションまでは実施できなかった。そのため,当初の進捗からはやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,輸送シミュレーションのシナリオをより実態に即したものとする。具体的には,シナリオとして,活用できる臨時バスの調達の可能性,その運行形態についてより詳細に検討する。 また,災害時の空港アクセス手段の障害により滞留した旅客の流出を対象とした輸送シミュレーションを実施する。この場合,大量の滞留者をバス輸送のみで捌くことは不可能であることから,輸送可能容量を算出して,輸送者のプライオリティも検討する。 以上などから,災害時の輸送計画に関する提言を行うなど,最終年度として研究のとりまとめを行う。
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