研究課題/領域番号 |
22K04377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
井上 隆信 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00184755)
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研究分担者 |
横田 久里子 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60383486)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | プラスチック / 河川流出 / プラスチック流出 / 河川 / インドネシア |
研究開始時の研究の概要 |
プラスチック類の海洋への排出量が中国に次いで多いインドネシアにおいて、プラスチック類の河川からの流出量の実態調査を実施する。河川調査は、ゴミ収集が機能している都市部、ゴミ収集が十分でない近郊の都市、ゴミ収集が行われていない農村部を対象に、それぞれの地域を流域とする河川を選定して実施する。採取したプラスチック類は用途別に分類するとともに、小片を日本に持ち帰り組成分析を行う。これらの取得データをもとに、対象流域から海洋へのプラスチック類の年間の流出量を用途別、種類別に推計する。本研究で取得した一次データは、インドネシアから海域へのプラスチック類排出量推計に活用可能な貴重な基礎データになる。
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研究実績の概要 |
インドネシアのジャワ島のスマラン市内の都市河川と近郊の農耕地河川において、ディポロネゴロ大学の教員の協力のもと、継続的に調査を実施した。8月には、現地に行き、調査の手法などを確認し、今後の調査計画について打ち合わせを行った、 家庭から排出されるゴミの収集が実施されていない都市の選定のため、インドネシアでのゴミ収集の実態についてインドネシアの大学の教員に問い合わせを行い、カリマンタン島の中央カリマンタン州の州都であるパランカラヤを候補地として選定し、関心を示してもらったパランカラヤ大学の教員に調査の依頼を行った。8月には、パランカラヤ大学を訪問して、選定してもらっていた候補河川を一緒に訪れ、都市河川と農耕地河川のそれぞれについて、スマランで選定した河川と同様の規模の河川を選定した。また、統一したデータが取得できるように、調査手法について打ち合わせを行うとともに、継続した調査を実施してもらうことを依頼した。 スマランの調査結果について、日本の河川と比較するため、まず農耕地河川について、豊橋市内の農耕地河川で実施した調査結果と、スマラン近郊の農耕地河川の調査結果を比較した。晴天時に実施した豊橋5回、スマラン近郊3回の調査結果の平均値では、豊橋の河川では0.261 g/hr、スマランでは371 g/hrとなり、スマラン近郊の河川は豊橋の河川の約1400倍であり、インドネシアでは多くのプラスチックが流出している現状を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
スマラン市においては、ディポネゴロ大学の教員の協力のもとに継続的に調査を実施できており、データを蓄積している。スマラン市周辺では、ゴミ収集が行われていない都市の河川を選定できなかったが、新たに、中央カリマンタン州のパランカラヤ市で調査を開始することができた。このため、計画していた対象河川の選定を終えて、プラスチックの流出量調査と河川敷での堆積物量調査が実施できているため、おおむね順調に研究を行えている。
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今後の研究の推進方策 |
継続して、マクロプラスチックとマイクロプラスチックの河川流出量調査、河川敷のマクロプラスチック堆積物量調査を実施するとともに、採取した試料の分析を進め、用途別のプラスチック流出量と堆積量を算定する。スマラン市の河川と、パランカラヤ市の河川、日本で実施している河川の比較を行うことで、インドネシアにおけるプラスチック流出量の実態を明らかにする。
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