| 研究課題/領域番号 |
22K04448
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
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| 応募区分 | 一般 |
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| 審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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| 研究機関 | 一般財団法人電力中央研究所 |
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研究代表者 |
中尾 圭佑 一般財団法人電力中央研究所, サステナブルシステム研究本部, 主任研究員 (40714473)
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| 研究分担者 |
菊本 英紀 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (80708082)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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| 配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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| キーワード | 都市キャノピー / 風速鉛直分布 / Large-eddy simulation / 多層キャノピーモデル / ラージエディシミュレーション / 粗度パラメーター |
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| 研究開始時の研究の概要 |
ラージ・エディ・シミュレーションと呼ばれる数値流体計算技術を用いて都市内風速を数値計算し、建ぺい率、アスペクト比、建物高さのばらつきを条件とした鉛直一次元風速情報を取得する。得られた結果を分析し、建物高さのばらつき情報（建物高さの標準偏差等）に感度を持つ風速鉛直分布の推定手法を提案する。並行して観測等を実施し、得られたデータと提案手法を比較することで精度検証を行う。
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| 研究実績の概要 |
実績概要1：粗度を加味した風速鉛直分布はインフラ設計に重要な情報となるが、多様な市街地形態において成り立つ風速分布の情報は少ない。本研究は、高さ方向にばらつきのある建物高さ情報を考慮し、風速分布を市街地内部から上層に渡って推定する手法を提案した。まず、Large-eddy simulationに基づき得られた風速鉛直分布データベースを用いて、運動量収支に基づく分析を行った。建物高さに依存する抗力特性を建込み具合の簡易パラメータで表現する考え方に従い、粗度対数則と指数分布則の間に形成される後流層の力学特性を解明し、平均建物高さや最大建物高さにおける風速情報や、粗度パラメータを算出できる見込みを得た。これらの結果は、今後、都市部におけるインフラの強度推定や、安全性評価に活用できる見込みを有している。
実績概要2：地域風速の高精度な推定は、インフラ産業等においてニーズが有る。気象再解析データを用いて、風速情報の再構築を試みた。固有値直交展開は多次数の時空間データの次元削除を行うのに有用な技術である。気象再解析データに対して本技術を適用した上で、モード時系列係数に対して線形統計的推定を行った。仮想気象観測情報として限られたデータ格子点情報を入力することで、固有値ベクトルのモード係数が推定可能であることを示した。これらの結果は、ガイドラインで参照される評価風速の、べき乗則分布特性を簡便に抽出する技術として活用できる可能性がある。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
進捗1：立て込んだ市街地における風速鉛直分布を推定するモデルの開発に着手した。まず、様々な地表面条件で形成される風速をLarge-eddy simulationにより計算し、風速鉛直分布のデータセットを整備した。得られた風速鉛直分布を地上から上空に渡って再現するために、これまでの研究で知られている風速分布則の仮定を層別に適用することで多様な市街地条件における風速分布のモデリングを試みた。これまでの知見では上層では粗度対数則が形成され、地表近傍では指数分布則が確認されている。本研究では、これらの層の中間に建物配置の複雑性が気流に影響を及ぼす層を設定し、その力学特性を分析した。そこでの抗力係数や、運動量輸送効率を解析的に算出することが可能となり、風速鉛直分布の簡易的な算出に見込みを得た。
進捗2：気象再解析データの地上付近の風速分布に着目し、風環境工学、構造工学等でよく用いられるべき指数分布の再現特性を評価した。観測データとの比較により、再解析データが東京等で良好な精度を有することが確認された。データを風向別に評価することで、べき指数分布の空間分布の算出を行い地域的な特性と粗度の関係性を評価した。
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| 今後の研究の推進方策 |
方策1：市街地を表現する形態パラメータ（建ぺい率・見付面積率）を入力して、大気下層（~100m規模）までの風速鉛直分布を推定するための手法を開発する。
方策2：気象再解析データを用いて、~1000m高度までの風速分布を算出し、設計指針値として用いられるべき乗則風速分布の係数の空間分布特性を明らかにする。
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