研究課題/領域番号 |
22K04487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平井 百香 東北大学, 工学研究科, 助手 (40882593)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 視覚障害者 / 空間認知 / 行為 / 環境 / 多機能型事業所 / 中途障害 / 重複障害 / 地域生活 / 中途視覚障害者 / 盲重複視覚障害者 / 通所事業所 |
研究開始時の研究の概要 |
視覚障害だけでなく知的障害や身体の麻痺などを併せ持つ盲重複障害者や、中途視覚障害者は、伝統的職業である鍼灸や按摩の資格取得が難しく、適切な就労先を見つけるのが困難な場合も多い。 本研究では、視覚障害者中心の多機能型事業所(就労継続支援B型・生活介護)に通所する盲重複障害者や中途視覚障害者を対象に、就労施設の有無による地域生活圏の広がりの違いや、生活空間の整備において重要となる点を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、視覚障害者の中でも生活上の課題が多い中途障害者および重複障害者に着目し、地域生活の実態や生活空間の整備において重要となる点を明らかにすることを目的としている。具体的には、視覚障害者向けの多機能型事業所に継続的な協力を得ながら、施設利用開始前後における利用者の生活の変化、施設利用開始後の空間把握行動の変化、施設と地域の関係性の変化について知見を得ることで、今後の視覚障害者の地域拠点の在り方や、施設における環境整備の向上に寄与することを目指している。 2023年度の研究実績として、施設における行動観察調査や利用者・スタッフへのインタビューを継続して行い、分析を進めた。知的障害を有する盲重複障害者は、視覚障害のみを有する場合に比べて、空間内を一人で移動できるようになるまでにより多くの時間がかかることが分かったため、盲重複障害者に着目して、施設内での歩行経路の変化をロングスパンで分析した。また、歩行経路の長期的な変化に伴い、施設内の家具や物の配置も変化していることが分かった。これらの成果について、国際会議において発表を行なった。 本研究により、空間への慣れの程度に応じて必要な手がかりが異なることが分かってきたが、誘導ブロック等の視覚障害者向けの機器は、基本的に恒久的な敷設を前提としている。このギャップを埋めるため、視覚障害者向けの簡易的・可変的な手がかりとなるプロダクトの開発に参加している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始以降、新型コロナウイルスの動向に留意しながら協力施設への訪問調査を行なっているが、施設内に感染者が出た、調査者の周囲に感染者が生じた等の理由により、アポイントメントが取れていた調査を複数回見送らざるを得なかった。 施設利用者は、内部障害等の視覚障害以外の障害を有している方も多いことから、感染に対して慎重な対策が求められるため、研究の進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後も新型コロナウイルスの感染状況に留意しつつ、施設の意向を確認しながら訪問調査を進めていく。訪問調査が難しい期間には、これまでのデータの分析作業を進めるなどの対応を行い、研究を推進していく。
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