研究課題/領域番号 |
22K04534
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
葛山 浩 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (80435809)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 大気圏突入 / レーザー爆轟波 / レーザートムソン散乱 / 輻射加熱 / レーザープラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
近年各国が、希少資源確保などを背景に、挑戦的な遠方外惑星探査を計画している。これらの探査では、地球再突入カプセルによるサンプル・リターンが担う役割は大きいが、遠方惑星からの帰還では、カプセルは先行輻射を伴う前例のない過酷な加熱を受けるため、カプセルの設計指針が確立していない。本研究では、超高感度なマルチパスレーザー計測法を開発し、先行輻射を伴う超高速衝撃波周りの電子温度・密度を計測し、その加熱環境の解明を行う。
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研究実績の概要 |
近年の挑戦的な遠方外惑星探査計画において、地球再突入カプセルによるサンプル・リターンが担う役割は大きいが、その突入速度は前例のない15 km/s以上に達する。このような超高速突入では、先行輻射が、衝撃波の前方に予加熱された先行電子を生成し、カプセルの加熱を20 %程度も増加させる可能性(数値予測)がある。この予測を検証するためには、高速衝撃波管実験で先行電子を実測する必要があるが、その密度域に適合する高精度計測法が確立されていない。そこで本研究では、迷光除去機能を有する高感度レーザートムソン散乱(LTS)法を用いて、超高速衝撃波に伴う先行電子の温度・密度を計測し、先行輻射の物理モデルを確立することを目指している。また、超高速衝撃波を地上で再現する装置として、二段隔膜自由ピストン衝撃波管などがあるが、大型装置のため、利用機会が限られる。そこで、超高速衝撃波を簡易に再現できる方法として、パルスレーザーで駆動した爆轟波を提案し、その有用性を実証することも目的の一つである。本年度は、CO2パルスレーザーを用いて、大気圧下でレーザー爆轟波を駆動し、その進展の様子をシャドウグラフ法で可視化して、爆轟波面近傍の発光分光計測とレーザートムソン散乱計測を実施した。分光結果から電子の自由―束縛、自由-自由遷移に起因する強い連続スペクトルが幅広い波長範囲に渡って発生しており、爆轟波面近傍は数万度の高い温度となっていることがわかった。一方で、トムソン散乱光は検出することができず、この電子からの強い連続スペクトルにトムソン散乱光が埋もれている可能性があることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していたCO2レーザーを用いた大気圧下でのレーザー爆轟の駆動、その可視化、発光分光、およびレーザートムソン散乱計測を実施できており、おおむね順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
電子からの強い連続スペクトルがトムソン散乱光の検出を困難にしている可能性が高いため、マルチパス化による高感度化の前に、検出器に入る連続スペクトルの光量を減じる工夫が必要である可能性が高い。このため、①ピンホールを用いて、レーザー入射点(計測点)以外からの発光をブロックする、②レーザー波長である532 nmのみを通すバンドパスフィルターを用いる、③計測点とトリプル分光器入口(レーザートムソン散乱計測機器)との距離を取る、④トムソン散乱光の強度は、レーザー入射方向に対して垂直方向が最も強くなるため、入射方向に対する計測方向(現在は45°)の角度を90°に近づける、などの工夫を行う。また、大気圧下だけでなく、ガス置換容器を製作し、その他の雰囲気ガス(希ガスを予定)下での実験も行い、連続スペクトルの影響が少ない実験条件も模索する。
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