研究課題/領域番号 |
22K04536
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
浅田 健吾 東京理科大学, 工学部情報工学科, ポストドクトラル研究員 (00773318)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 一様流乱流 / 高忠実度シミュレーション / 不確実性定量評価 / ラージエディシミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
近年,予測精度の向上した流体シミュレーションは実世界の現象を高い忠実度で再現する手法として期待されているが,基礎的な流れであっても実験と結果が一致しないことが多い.本研究ではこの原因の一つとして考えられる流れに含まれる乱れの影響を,微小な変動も予測可能な高忠実度シミュレーションを用いて明らかにする.人工的に乱れを生成するためにランダムフーリエモード法をシミュレーションと組み合わせ,乱れの影響を定量的に評価するために不確実性定量評価法を導入する.これにより,従来の決定論的な流体機器の性能評価だけではなく,不確定性を考慮した流体機器設計が可能となる.
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研究実績の概要 |
本課題では,流体機器に流入する不確実な乱れが機器性能に及ぼす影響を定量的に評価することに取り組む.近年,予測精度の向上した流体シミュレーションは実世界の現象を高い忠実度で再現する手法として期待されているが,基礎的な流れであっても実験と結果が一致しないことが多い.本課題ではこの原因の一つとして考えられる流れに含まれる乱れの影響を,微小な変動も予測可能な高忠実度シミュレーションを用いて明らかにする. 令和5年度は課題代表者の職位の変更や所属機関の異動があったために継続的なシミュレーションの実施が難しく,計画通りに研究を進めることはできなかったが,できる範囲の研究として不確実性の定量化を行うツールの実問題への適用を行った.具体的には3Dプリンタで成形されたモデルがどれだけ入力したCADモデルと異なるかをシミュレーションによって予測する試みを対象に,不確実な材料特性(ブタジエンの含有率)が結果に与える影響を評価した.不確実性の定量化にはMatlabのプラグインであるUQ Labというソフトウェアを用いた.一連のプロセスによって成形に用いる樹脂のブタジエン含有率が高いほどCADモデルから実際のモデル形状がずれることなどが明らかになり,選定した不確実性の定量化ツールが有用であることがわかった.また,関連研究として不確実な乱れが存在する流れに対して流体機器を安定して運用するための能動的流体制御技術にも取り組んでいるが,深層強化学習を用いて効果的な流れ制御法をシミュレーションによって明らかにするフレームワークの作成も行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和5年度は課題代表者の職位の変更や所属機関の異動があり,継続的なシミュレーションの実施が難しかったため.
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今後の研究の推進方策 |
基本的には当初予定していた計画を後ろ倒しにして研究を遂行する.令和6年度は流体解析ソルバーLANS3Dと不確実性の定量化ツールとのカップリング作業を行い,それらを組み合わせたシミュレーションを実施する.計算対象として,まず平板周りの流れのシミュレーションを行い,主流乱れが剥離泡に与える影響の評価を行う.平板シミュレーションの実行中に翼流れの剥離制御における乱れの影響評価を行うための計算準備を行い,準備が整い次第シミュレーションを実施する.また,関連研究として乱れに対応するための最適な流体制御手法を機械学習によって明らかにする研究も平行して行う.
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