研究課題/領域番号 |
22K04550
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
福田 厳 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (10734478)
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研究分担者 |
久保 信明 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (80343169)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 初期バイアス推定 / INS/DVL / 慣性航法 / MEMS / モデリング / シミュレーション / Trajectory Generator / 船舶自動位置推定 / 慣性センサ / 低廉 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は船舶自動位置推定システムの冗長化のため、慣性航法システム(INS)とドップラーソナー速度(DVL)によるINS/DVL複合システムの研究を行なっている。申請者らはこれまで前例の無かったMEMS慣性センサを用いたINS/DVLの実船による1時間の検証を行い、従来手法のカルマンフィルタのみでは精度改善が難しいことを明らかにした。そこで、慣性航法の逆計算による初期バイアス推定手法を見出しINS/DVLに適用した結果、カルマンフィルタのみの場合の約3倍の精度向上を確認した。本研究は低廉で一般船舶搭載可能なINS/DVL複合システムによる船舶自動位置推定システムの冗長化を実現するため実施する。
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研究実績の概要 |
これまで、初期バイアス推定については慣性航法の逆計算に用いるデータ長や航行状態の違い等が位置誤差に与える影響を調べ、初期バイアス推定に最適なデータを自動選定する方法を明らかにする。針路推定は基礎研究を発展させバイアス推定に利用できる微小針路変化検知アルゴリズムを明らかにする。さらに、これまで使用していたセンサと同価格帯で全軸がMEMS方式および混合 方式(Z軸ジャイロセンサが光ファイバー式)の2種類の最新慣性センサを導入し、システムの精度を向上することができた。また、カタログ値では不明な点をあらん分散などを用い明らかにした。【令和5年度】は【計画3.1】に従い実験船による計測を3回実施した。さらに、【計画3.2】に従ってシミュレーションによるINS/GNSSの検証、シミュレーションによるINS/DVLの検証を実測値のデータ分析を用いシミュレーションによる結果との比較・検証、を行った。その結果、初期バイアス推定のために使用するトラジェクトリージェネレータを応用したシステムにおいて、ある工夫をすると、より正確にバイアス推定が行えることがわかってきた。現在、その手法についてまとめており準備が出来次第、論文として発表する。【計画3.3】研究結果による検証・成果発表・再計画について、初期バイアスの推定方法については目処が立ったが、INS/DVLによって航行している時に発生するバイアスを推定する方法については当初計画から遅れている。微小針路変化アルゴリズムについては解決したが、その時の値を用いてもバイアス推定の効果が低い状況となっている。今年度が2024年度が最終年度となるため、早急に課題を明らかに解決に向けて取り組んでいく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一番の課題であった初期バイアス推定については、研究発表できる段階となったことが大きな理由である。航行中のバイアス推定については、当初計画ではうまくいかないことがわかってきたが、課題は見えてきたのでおおむね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
初期バイアス推定については論文発表ができるように準備を進めていく予定である。航行中のバイアス推定についても、課題に対し解決策を考えていく予定である。
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