研究課題/領域番号 |
22K04568
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
高野 慧 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 主任研究員 (90636820)
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研究分担者 |
正信 聡太郎 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 特別研究主幹 (80373413)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 海洋鉱物資源 / ガスリフト / 固気液三相流 / 摩擦損失 / エアリフトポンプ / エアリフト |
研究開始時の研究の概要 |
近年、レアアース泥や表層型メタンハイドレートといった海底資源を対象に、配管内にガスを供給し生じる外部との密度差を利用したガスリフト方式での揚収に関する研究が盛んになってきた。資源である固体、ガス及び海水を、管内をとおして海底から運ぶためのシステムの設計及び運用に役立てるため、管内をそれらが通過する際に生じる損失を推定するための手法を構築する。
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研究実績の概要 |
日本の排他的経済水域に多く賦存していることが知られている海洋鉱物資源の揚収方法の1つにガスリフト方式がある。ガスリフト方式の場合、資源を海底から揚収するための管内は鉱物資源・ガス・海水の固気液三相流となることが想定される。ガスリフト方式を用いた揚収システムの設計・運用の実現のためには、想定実機相当の大口径配管を対象とした固気液三相流の移送評価技術の構築が不可欠である。 本研究では三相流の移送評価技術の中でも、大口径配管を対象とした固気液三相流の移送による摩擦損失に着目し、大口径配管に適用可能な摩擦損失推定手法を構築することを目的としている。 本年度は、気液二相流や固気液三相流の摩擦損失に関する文献調査を行った。また、内径が79mmの透明塩ビ管及び直径4mm・比重2.5のガラスビーズ、水とともに固体粒子を搬送可能なスラリーポンプ、空気を供給するためのエアコンプレッサを用いて、空気・水・ガラスビーズの固気液三相流を移送する実験を実施した。実験では空気・水・ガラスビーズそれぞれの流速を変化させ、差圧センサや、移送中にバルブを急閉する締切法を用いた計測を行った。 得られた計測結果から固気液三相流を移送することによる摩擦損失や各相の体積率を取得し、均質流モデルにおけるレイノルズ数と摩擦損失の関係や、気相と固液スラリー相の相互影響を表すパラメータの口径変化に対する力学的相似を明らかにするための基礎データとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
内径が80mmの配管を用いて、気液二相流及び固気液三相流の移送試験を実施し、摩擦損失に関するデータを取得することができた。配管口径の違いが摩擦損失推定手法に及ぼす影響を調査するためのデータが取得できたと考えているため、「おおむね順調に進展している。」とした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に得られた実験結果を用いて均質流モデルを用いた場合のレイノルズ数と摩擦係数の関係や分離流モデルにおける気相と固液スラリー相の相互影響を表すパラメータと配管口径に対する力学的相似性を明らかにし、一般性の高い固気液三相流における摩擦損失の推定手法構築を行う。
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