研究課題/領域番号 |
22K04571
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
藤本 修平 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (80586686)
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研究分担者 |
川端 浩和 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究員 (10757404)
田中 元史 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (50564837)
小垣 哲也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究チーム長 (90356973)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 洋上風力発電 / 風車ブレード / 落雷損傷 / 損傷検知 / 可視化技術 / 保守管理 / サーモクロミック / グリーン関数 |
研究開始時の研究の概要 |
洋上風力発電普及の阻害要因となるおそれのある,「落雷による風車ブレードの損傷」問題の解決に資する雷撃損傷痕の可視化手法を確立する.落雷発生時に生じるジュール熱に反応して変色し,微細な落雷損傷痕を目立たせて発見を容易にするための可視化用塗料を開発する.可視化用塗料の変色度合から落雷時に発生した熱量を推定する方法を検討する.また,落雷損傷の有無に加えて損傷の規模推定も検討する.こうした可視化・損傷推定手法が確立できれば,ブレードの保守管理に有用な技術となる.実際のブレードへの施工を想定して耐久性試験や導入した場合の費用対効果の試算なども実施する.
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研究実績の概要 |
本研究は,洋上風力発電の稼働率に重大な悪影響を及ぼすことが危惧されている,風車ブレードの落雷損傷を迅速に検知するための可視化技術の開発を目的としている.2022年度には主として理論的基礎検討や可視化用塗料の試作を実施した. 理論的基礎検討では,風車ブレード上へ落雷があった場合に生じるジュール発熱が(ブレード表面上を)周囲に伝播していく現象を簡易的な物理モデルを用いて表すことを考えた.ブレード表面上への雷撃による瞬間的な熱の発生を,局所的かつ局時的に熱量が与えられるものとモデル化した.具体的にはブレード上のある位置に空間的にも時間的にもピンポイントで熱が発生し,その後はその熱が周囲に伝わっていく状況を考えた.このとき熱発生時刻以降のブレード上の各位置(熱発生箇所を中心とした同心円状)での温度分布は,2次元熱伝導方程式のグリーン関数として与えられる.過去(本科研費研究の実施以前)に実施した模擬雷撃実験時に計測した模擬雷撃による強化プラスチック平板上の熱発生および周囲への熱伝導の結果を用いて理論モデルを検証した.検証用の(過去の)実験データは,サーモグラフィで計測したプラスチック平板の表面温度分布の時間的な変化である.検討の結果,理論モデルと実験データはよく一致しており,理論モデルの妥当性が確認できた.また,模擬雷撃実験の結果を実際のブレード落雷現象にまで拡張して考えていくための基礎として,次元解析による(現象を支配する)無次元パラメータを算出した. 可視化用塗料の試作では,不可逆性の感温変色色素(一定以上の温度になると色素が変色し,常温にもどった後も変色は維持される色素)をFRP成型用のゲルコートに混ぜ込み,FRP製風車ブレードに施工できる材料を検討した. 以上の成果に基づき,2023年度は模擬雷撃実験や可視化用塗料の耐久性実験などを実施する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
材料配合の調整などに当初予定よりも時間を要したため,可視化用塗料の試作の検討がやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に実施予定の模擬雷撃実験に向けて,計画を綿密に立てて遅滞のないように研究を推進していく.
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