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直列型システムに対する経営効率性分析の理論構築と実証分析

研究課題

研究課題/領域番号 22K04588
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分25010:社会システム工学関連
研究機関成蹊大学

研究代表者

関谷 和之  成蹊大学, 理工学部, 教授 (60256667)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード経営効率分析 / 最短距離問題 / 線形計画法 / 凸最大化問題 / オペレーションズ・リサーチ / 経営効率性分析 / 数理最適化
研究開始時の研究の概要

少子高齢化が加速度的に進む日本では、経営資源の有効活用による経営効率化は喫緊の課題であり、超スマート社会の実現は急務である。日本において組織活動の効率性測定は必須のデータ解析技術である。生産技術の効率性分析は、単一の生産工程から多段階生産工程への事例研究を主として発展しているが、多段階工程での解析技術は単一工程の分析と変わらない。本研究では、生産工程を一般化した直列型システムに対する効率性尺度の質保証と計算容易性を備えた効率性測定の理論を構築し、改善目標の実用性を実データで検証する。

研究実績の概要

2023年度は,研究計画調書に記載した3つの研究計画のうち,「(1)包絡形式の問題点の解明」に関連する研究を2022年度に引き続き行った.
対象とした包絡形式のDEAモデルは単一工程の生産活動に対してより近い改善目標設定を目的としたものである.より近い改善目標設定を目的とする理由は「実現容易な改善目標」を分析結果として提供することである.
単一工程から多段階工程にモデルを一般化した経営効率性分析,特に、改善目標設定を主目的にした分析では,代表的な単一工程に関する包絡形式のDEAモデルを拡張して適用されている.そのため,各工程における改善目標の特徴が顕著に表れることが知られている.
そこで,本研究課題では単一工程における包絡形式のDEAモデルに対して、より近い改善目標獲得を目指すことで「改善目標の実現容易さ」を補強することにした.しかし,より近い改善目標獲得アプローチでは生産活動の効率性において矛盾した測定結果を生み出す可能性があることが知られている.
そこで,この欠陥の原因追及と解決するモデル化技法を単一工程に関する包絡形式のDEAモデルにおいて研究した.その結果,低次元の生産可能集合における凸関数最大化で与えらるDEAモデルでは,矛盾を解決した効率性尺度とより近い改善目標を提示することを実現できることを明らかにした.さらに,低次元の生産可能集合と凸関数最大化で与えられるDEAモデルでは,線形計画法によって効率値計算と改善目標算出が可能であることを示した.線形計画法を基礎とするモデル化技法であることから,2022年度の研究成果は研究計画書に記載した「(2)乗数形式の問題点の解明」の糸口になることが期待できる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

【研究実績の概要】に記載した通り,2023年度は本研究課題の研究計画「(1)包絡形式の問題点の解明」に関連する研究を行い,その研究結果の一部を2本の論文としてまとめて、学術雑誌に投稿することができた.しかし2023度中に採択に至らずに,改訂中である.これらは本研究課題における重要な成果である.必ず採択後に公開されることで,本研究プロジェクト独自の成果であることを明らかにしたい.研究計画
「(2)乗数形式の問題点の解明」に関連する研究を取り組む時間を削ることで論文作成時間を確保した。そのため、当初予定では研究計画「(2)乗数形式の
問題点の解明」を2022年度開始予定であったが、遅らせることになった。

今後の研究の推進方策

包絡形式が線形計画問題に帰着可能なことから、研究計画「(1)包絡形式の問題点の解明」の研究を進めることで、研究計画「(2)乗数形式の問題点の解明」も進むことが期待できる。したがって、研究計画「(2)乗数形式の問題点の解明」に関連する研究は2024年度末までに完了するものと予想している。さらに、2段階最適化モデルに知見を有する堀篤史先生を2024年度から研究分担者に追加することで、乗数形式として表現されるDEAゲームモデルを主として、計画「(2)乗数形式の問題点の解明」に関連する研究の遅れを挽回する予定である。当初の予定では2023年度から研究計画「(3)多段階DEAの構築と検証」に関連する研究は2025年度から開始する予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Closest targets in Russell graph measure of strongly monotonic efficiency for an extended facet production possibility set2023

    • 著者名/発表者名
      Kazuyuki Sekitani, Yu Zhao
    • 雑誌名

      arXiv

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Variants of the slacks-based measure with assurance region and zeros in input-output data2023

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Hori, Kazuyuki Sekitani
    • 雑誌名

      arXiv

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Least-distance approach for efficiency analysis: A framework for nonlinear DEA models2023

    • 著者名/発表者名
      Kazuyuki Sekitani, Yu Zhao
    • 雑誌名

      European Journal of Operational Research

      巻: 306 号: 3 ページ: 1296-1310

    • DOI

      10.1016/j.ejor.2022.09.001

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 規模に関する収穫一定を仮定した3次元空間上の生産可能集合における重み付き最短距離非効率性尺度の性質2024

    • 著者名/発表者名
      石森礼樹
    • 学会等名
      日本オペレーションズ・リサーチ2024年春季研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Maximum Russell graph measures and extended production possibility sets2023

    • 著者名/発表者名
      関谷和之
    • 学会等名
      日本オペレーションズ・リサーチ2023年春季研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 規模に関する収穫一定の生産可能集合上での重み付き最短距離非効率性尺度の性質2023

    • 著者名/発表者名
      関谷和之
    • 学会等名
      日本オペレーションズ・リサーチ2023年秋季研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Maximum Russell graph measures and extended production possibility sets2023

    • 著者名/発表者名
      Kazuyuki Sekitani
    • 学会等名
      日本OR学会2023年春季研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] A well-defined extended production possibility set and strongly monotonic efficiency measures2022

    • 著者名/発表者名
      Kazuyuki Sekitani
    • 学会等名
      日本OR学会2022年秋季研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Strongly Monotonic Efficiency Measures in Data Envelopment Analysis2022

    • 著者名/発表者名
      Yu Zhao
    • 学会等名
      2022 INFORMS Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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