研究課題/領域番号 |
22K04592
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター) |
研究代表者 |
平野 健次 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 教授 (30648928)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多仕様製品 / 統合工程部品表 / 深層学習 / 副産物 / 生産管理システム / 多仕様化 / マスカスタマイゼーション |
研究開始時の研究の概要 |
中小企業が第四次産業革命を背景に,様々な受注形態を柔軟に取り入れ,日本のものづくりを発展させていくためには,多様な顧客の要望への対応やDXによるビジネス変革,SDGsを考慮した環境への配慮が加わり,持続可能なものづくり体制の構築が求められる.本研究では,多様な顧客の要望に対応する製造ビジネスを展開するために,FBOMを中核とする受注生産型の管理システムを基盤として,仕様組合せパターン表現方法による製品仕様と,生産部品表の可視化を通じたマスターデータ管理方式を提案し,AI/BRMSによる受注・設計・生産管理業務の簡素化と,ものづくりプロセスの設計過程で環境に配慮できる副産物の取り扱いを確立する.
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研究実績の概要 |
研究計画調書に記述した本研究の目的を達成するために,(1)仕様組合せパターン表現方法による製品仕様と部品表の可視化と,それに基づくマスターデータの管理方式の確立として,2023年度については昨年に引き続き,7つの仕様パターンのうち,段階表現に着目して研究を進めた.仕様が段階的に詳細化していく場合の場面を想定し,製品仕様を増やしていく場合の利用方法を確立し,生産部品表に自動的に反映する方法の改善を行った.これにより,少ない構成データ数で製品仕様を増やしながら生産管理を行うことが可能になった.次に,(2)の研究として,AIチャットボットで顧客から仕様を聞き出し,AIによって適切な仕様を推奨するプロトタイプを構築し,中小企業の経営者に対して研究の評価を実施した.この結果,多仕様製品の受注問合せ業務を効率的に推進できる可能性が認められ,最終年度にプロトタイプの評価結果をまとめる見通しが得られた.さらに,(3)副産物の研究として,副産物の種類の整理を行い,FBOMの分岐構造で副産物を扱える具体例を示したとともに,これらの成果をまとめて査読論文として投稿を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究が順調に推移している理由は,研究の初年度から,学士課程や修士課程の卒業研究に取り入れて組織的に取り組んできており,2023年度についても同様の進め方をしたこと,外部からの支援や,企業から研究に必要なデータを提供して頂けたことにより,科研費による研究が順調に推進できている点が挙げられる.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度の研究については,(1)仕様組合せパターン表現方法による製品仕様と生産部品表の可視化を通じたマスターデータ管理方式の提案をまとめるとともに,(2)AI/BRMSによる受注・設計・生産管理業務の簡素化の研究を踏まえ構築したプロトタイプを用いて,中小企業の経営者による本格的な使用評価を行い,最終評価としてまとめる.(3)副産物に関する研究については,FBOMで副産物を扱う方法を確立する.最後に,研究内容を大学教育,社会人研修に反映するとともに,(1),(2),(3)の研究全体を総合的にまとめる予定である.
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