研究課題/領域番号 |
22K04603
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
秋葉 知昭 千葉工業大学, 社会システム科学部, 教授 (60505767)
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研究分担者 |
高橋 奈津美 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 講師 (60780319)
肖 霄 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (30707477)
山本 久志 東京都立大学, システムデザイン研究科, 客員教授 (60231677)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 多目的最適化 / 最適設計問題 / ネットワーク / 信頼性 / 多次元・多状態 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では多目的最適化問題の一つである多目的ネットワーク最適設計問題において、はじめに多次元多状態多目的ネットワークの最適設計問題を定義する。 NP困難な多次元多状態多目的ネットワークの最適設計問題に対し、本研究課題では全体を理論的にSN系を用いて単純化し、信頼度等の目的関数の新たな解法を導き、SN系を考慮して単純化した多次元多状態多目的ネットワークの新たなパレート最適解の厳密解導出方法を提案することで、ネットワーク全体の新たなパレート最適解の厳密解導出方法と、最適設計問題の解法を導く。また、それぞれの導出方法の並列計算の可能性を検討し、成果を集約してSN系を用いた統一的厳密解法を提案する。
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研究実績の概要 |
本研究課題は多目的最適化問題の一つである多目的ネットワーク最適設計問題において、(a)ネットワークどうしの連結が積層(三次元)で表現できる多層ネットワークの場合、および、(b)各構成要素とシステムが多状態に遷移する多目的ネットワークを対象として、この問題を多次元多状態多目的ネットワークの最適設計問題と定義し、最適設計問題の解法を導くことを目指している。NP困難な多次元多状態多目的ネットワークの最適設計問題に対し、本研究課題は全体を理論的に相似形ネットワーク(SN系)を用いて単純化し、信頼度等評価関数の新たな解法を導き、SN系を考慮して単純化した多次元多状態多目的ネットワークの新たなパレート最適解の厳密解導出方法を提案することで、ネットワーク全体の新たなパレート最適解の厳密解導出方法と、最適設計問題の解法を導く。また、それぞれの導出方法の並列計算の可能性を検討し、成果を集約してSN系を用いた統一的厳密解法を提案する。この提案のために、研究段階を“相似形の場合”と“異形を含む場合”に分割して考える。 研究初年度は主に従来の国内外の研究の再調査を実施し、その中でSN系の一つである連続-kシステムの研究成果を整理した。また多目的ネットワーク最適設計問題の解法提案の一つとして、評価関数にネットワーク信頼度、または、最大流量とコストを評価関数とした2目的ネットワークのパレート最適解導出方法の改善を行った。加えて、実社会のネットワークをどのような相似形ネットワークで分割できるのか、その形と分割方法を検討した。加えて、ソフトウェア信頼性評価など信頼度の時系列解析を行う際に有用なウェーブレット推定法の研究を報告した。時系列解析は多目的ネットワーク最適設計問題における信頼性評価の一つとして適用可能と考えられる。 以上の研究成果を論文4件、国際会議報告3件,国内学会報告4件として報告している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究初年度は主に従来の国内外の研究の再調査を実施し、一般形の様々なシステムの一つとしてネットワークに注目した文献を多く調査した。その中で初年度の対象としてSN系となりうる場合を検討し、実社会のネットワークをどのようなSN系で分割できるのか、その形と分割方法を検討している。そして相似形として考えるシステム形状の候補の一つでとしてネットワークの特別な場合である連続-kシステムの研究成果を整理した。また多目的ネットワーク最適設計問題の効果的な解法提案の可能性を検討するために、はじめに2目的ネットワーク最適設計問題のパレート最適解導出方法の改善を行った。従来のアルゴリズムの改善を行い、新たな視点で解法を提案するための準備を進めた。研究初年度として上記を検討したことで次年度に向けた検討を進められる。
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今後の研究の推進方策 |
2年目以降の研究として、SN系への分割方法の検討と、目的関数に制約を設けた場合のSN系の評価指標導出提案に最初に取り組む。これらの成果を踏まえて、多次元多状態多目的ネットワークの最適設計導出方法提案に研究を発展させる。そのために、2年目には多次元多状態ネットワークのSN系評価指標導出方法提案に取り組む。同時に、並列計算の導入可能性を検討する。研究最終年度に向けて、相似形の次に、異形を含めたネットワークによる多次元多目的ネットワークのパレート最適解導出方法の提案に取り組み、最終的に多次元多状態多目的ネットワークの最適設計問題の統一的解法提案に統合する予定である。
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