研究課題/領域番号 |
22K04639
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
堀井 宏祐 国士舘大学, 理工学部, 准教授 (00447715)
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研究分担者 |
辻内 伸好 同志社大学, 理工学部, 教授 (60257798)
伊藤 彰人 同志社大学, 理工学部, 教授 (60516946)
倉島 優一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (70408730)
廣川 雄一 足利大学, 工学部, 准教授 (30419147)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 防災システム / 人工知能 / スマートシティ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では避難誘導装置と周囲の状況を検知する防災センサを設置、ネットワーク化し、人工知能技術によって知能化し、災害発生時に情報を共有することによって、被災状況と避難状況を自律的に把握し、相互に協調して動的に避難誘導を行う「分散協調型動的避難誘導システム」を構築する。本研究構想の独自性と創造性は、エッジデバイス群を知能化し、自律性と協調性を持たせた分散協調型とする点にある。各エッジデバイスが自律的に判断と周囲のエッジデバイスとの協調を行うことで、レジリエンスの高い動的避難誘導システムを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究課題は「避難誘導装置の開発」と「大規模避難シミュレータの開発」を連携して遂行している。 2022年度は「避難誘導装置の開発」においては、災害発生時の状況把握と避難経路上の障害検知のために、「3D-LiDARを用いた避難経路の計測方法の検討」と「2D-LiDARを用いたSLAMによる避難経路マップの更新方法の検討」を行った。 「3D-LiDARを用いた避難経路の計測方法の検討」においては、3D-LiDARと組込みコンピュータで構成されたエッジ端末を構築し、計測された3次元点群情報のエッジ処理によるデータ容量の軽量化と2次元の避難経路マップへの変換方法について検討した。また、ドリフトによる3次元点群情報のズレが問題となっていたが、IMUを用いた補正を実装することで解決することができた。 「2D-LiDARを用いたSLAMによる避難経路マップの更新方法の検討」においては、平常時の避難経路マップを基準として、災害発生後に2D-LiDARによって避難経路を計測し、SLAMによるマッピングを行い、平常時との差異を明らかにすることによって避難経路上の障害が検知できることを数値シミュレーションにより示した。 「大規模避難シミュレータの開発」においては、これまでに構築してきた平面的な単一階層の避難シミュレータを発展させ、高層ビル等の避難誘導を想定した複数階層の避難シミュレータに拡張し、避難誘導アルゴリズムの検討を行った。上階から下階への避難を想定し、下階での避難状況を考慮した上階での避難誘導アルゴリズムを開発し、その有効性をシミュレーションにより検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「避難誘導装置の開発」については、エッジ端末の構築と3次元点群情報のエッジ処理、マッピングによる障害検知についての検討が完了した。 「大規模避難シミュレータの開発」については、複数階層の避難シミュレータへの拡張と避難誘導アルゴリズムの開発が終了し、検証環境の整備が完了した。
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今後の研究の推進方策 |
「避難誘導装置の開発」については、構築したエッジ端末を用いて3D-LiDARによる人流計測の検証を行う。平時の人流を3D-LiDARとカメラ画像によって計測し、それを学習データとして、人工知能による学習を行い、災害発生時には3D-LiDARのみによる計測を実現する。これにより煙や水等に対する頑健性を向上させることを検討する。 「大規模避難シミュレータの開発」については、複数階層の建築物における避難誘導アルゴリズムの検討を継続する。様々な避難経路上の障害発生のシナリオにおける避難誘導アルゴリズムを検証する。
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