研究課題/領域番号 |
22K04694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
陳 迎 東北大学, 工学研究科, 教授 (40372403)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | SiO2 / Cristobalite / 第一原理 / 相転移抑制 / 局所エネルギー |
研究開始時の研究の概要 |
高性能環境遮蔽コーティングの内部層にあるSiO2を高温から冷却する際に、β-Cristobaliteからα-Cristobaliteへの相転移が起こり、材料が劣化することが実験で知られている。この相転移を抑制することはEBCの開発に重要な課題であり、多種類の結晶構造が有するSiO2の相転移の研究として新しい視点から切り込むチャレンジでもある。本研究は、電子構造とフォノン計算、及び原子の局所エネルギー、原子間結合特性の定量的解析の組合せで、軽元素ドーピングによりSiO2 Cristobalite構造の相安定性、相転移のメカニズムを解明し、Cristobalite構造の相転移抑制の指針を提案する。
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研究実績の概要 |
本研究は、第一原理計算に基づいて、EBC酸化保護膜として有望な結晶性SiO2の要素であるCristobalite構造に着目して、Cristobalite構造のβ-α相転移を抑制する指針が得ることが目的とした。研究の2年目には、Cristobalite 関連相に対する窒素dopingを中心として計算を行い、主な結果か以下になる。 (1)β-Cristobalite、α-Cristobaliteとα-QuartのSupercellにsingle N, pair N2、single N-O vacancyのクラスターの数種類の配置に対して形成エネルギーを計算した。pair N2の置換で、Si-N-N-Si-O のRing を形成するβ-Cristobalite 構造が他の構造より明らかに体積が小さくなり安定化することが分かった。Si-Nバンドへの電荷移動は系を安定化する要因とみられる。 (2)窒素dopingの数種類の配置に対して、電子密度、電荷分布、dopingにより各原子の局所エネルギーの解析を行い、N2 ringの配置のdopingにより、β-Cristobalite相がほかの相よりN-N pair bond lengthが短く、N原子平均局所エネルギーが低く、安定されたことが分かった。 (3)軽元素B, Cのdopingの基礎計算を行った。Single B-dopingはβ-Cristobaliteの安定性に及ぼす影響が小さい結果を得た。Single C-dopingしたβ-Cristobalite系の形成エネルギーをα-Cristobalite系により0.001eV/atom低くなり、C-dopingの効果をより高精度で検証する必要があることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りで2年目に電子構造計算によりCristobaliteの関連相へのN-doping効果の解析を行い、N-dopingによる局所変位、局所エネルギー密度、局所応力密度を調べた。軽元素B, Cのdopingの有限温度安定性の計算が少し遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究の3年目の研究計画: (1)N-cluster doping、他の軽元素 (B.C)-dopingを基礎解析、zeroK安定性の解析 (2)各種類のdopingに対して、Bader解析によりEFL (electron local function)分布の計算、Lobster codeにより、COHP (crystal orbital Hamilton population)の計算を行い、窒素dopingによる原子間結合強度の変化を明らかにする。
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